キッチン/キッチン選びの基礎知識

家庭で料理教室を始めたい方必読のキッチン計画

最近、ご家庭で少人数の生徒さんを集めた料理教室を始めたいという方が増えています。そんな方の役立つキッチン計画の極意を伝授いたします。

執筆者:黒田 秀雄

家庭で料理教室ができる
キッチンプランの提案

システムキッチンの普及と手づくり料理の人気が高まり、最近はご家庭で少人数の生徒さんたちを集めた料理教室を始めたいという方が増えています。
今までのキッチンをリフォームするときも、新築でキッチンを考えるときも、このキッチン計画の極意をたたき台にして考えていただくと、充実したキッチン計画をすすめることができます。

この案は5~10人くらいまでの小人数の料理教室を想定しています。また懐石料理、マクロビ料理、エスニック料理、お菓子教室、パン教室など料理教室によっては、専用の道具やスペースが必要になりますが、ここでは一般的な日本料理や洋風料理など家庭料理教室のキッチンとしてご提案します。
kitchenplan

家庭料理教室のキッチンプラン


 
この図面はラフなレイアウトを表現しています。料理教室では先生と生徒の関係がオープンで、手元の作業もよく見えるように考える必要があります。最近人気の高いアイランドキッチンも良いのですが、作業台が大きく取れないことも多く、周りを通路が占めてしまいがちになります。料理教室では、黄色で表現した作業台をできるだけ大きくとる必要があるので、オープンスタイルのU字型キッチンにレイアウトしています。

各々の必要スペースのご説明を順にします。
Aのスペースは幅寸法を1,350mm確保し、二人が並んで立てるようにしています。このスペースがあれば3~4人が同時にキッチン内で作業できます。
Bはシンクで最低900mm幅を確保します。料理教室での食材の下ごしらえにはこれくらいの寸法が必要となるでしょう。
Cは作業台ですが、使用頻度の高い炊飯器やオーブントースターなど調理家電製品の置き場となります。1,500~1,600mm幅欲しいところです。
Dは生徒さんに向かって、調理作業を実演する一番大切な調理台です。1,500~1,800mm幅確保します。パン生地をこねる木製の板や、パイ生地を作る大理石の板などもこの下に収納されていると便利です。
Eは加熱調理機器のクックトップの場所です。国産にも600mmと750mm幅の2種類があり、熱源にガスを選ぶか、IHを選ぶかは料理の内容によります。おすすめはガスとIHの両方を備えて料理によって使い分けられるよう、両熱源のハイブリッドな構成とすることです。クックトップの上部はもちろん出力に合わせた給排気システムを考慮したレンジフードや給気ファンなどが必要です。
Fは予備台です。調理したものを盛り付ける台としても使います。必要に応じて幅寸法を確保してください。
Gはキッチンの奥行き650mmだけでは狭いので、テーブルとの間に確保したい寸法300~450mmです。
Hはテーブルです。4~5人の生徒さんなら、900×1,800mmの幅でも大丈夫です。
Iは大型の1,200×2,400mmテーブルです。6~7人の生徒さんがテーブルを使って調理作業もおこなう場合は、これくらいのテーブルを確保したいものです。
テーブルの高さは750~800mmくらいが既存の椅子にあうので使いやすいでしょう。またテーブルの周りには椅子のスペース、動き回れるスペースの確保も必要です。

©Aug.2011 Copyright HIDEWO KURODA KITCHEN SYSTEM LABO.INC.

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