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MBA重要科目 ファイナンス論(3ページ目)

会社の価値を高めるためにお金の問題をどのようにするべきかを経営者として考えるのがファイナンスです。お金の問題を扱うだけに、数学(算数)の知識も必要。今回は、ビジネススクールのファイナンス論がどういうものかお話いたします。

福原 正大

執筆者:福原 正大

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現在価値

企業の現在価値を考える

現在価値の考えを進めると企業の価値もわかる

あなたもM&A(企業の合併・買収)について聞いたことはあるかと思います。例えば、最近では、マイクロソフトがテレビ電話のスカイプを6,850億円で買収しました。この6,850億円がスカイプの現在の企業価値です。これを計算する際の1つの方法として、現在価値の考え方を応用するのです。

簡単に説明すると、今後スカイプが毎年得るであろう収益(キャッシュフロー)を現在価値に置き換えるのです。ただ、先ほどの簡単な事例と異なるのは、スカイプが生み出す収益の不安定性(予想通り収益を生まない可能性(専門用語でリスクプレミアム))を金利に足すので、分母の割引率が高くなります。こうして計算し、6,850億円という数字が出てくるのです。

先生からの一方的な授業が中心

ご覧いただいたように、数字の羅列が多く、かつ覚えないといけないことも多いので、ファイナンスの必修授業は先生からの一方的な授業が中心です。ただ、選択科目になるにつれて、企業の経営者として「企業買収すべきかどうか?その場合の買収金額は?」「社債を発行すべきか、株式の増資で対応すべきか?」といった実際にあった企業の事例を使ったケーススタディも行われます。ただし、こうしたケースは、ファイナンスの必修内容を完全に理解していないと歯が立ちません。

ファイナンスは、どうしても数式を利用する部分が多く、会計の知識を前提としているため説明が難しくなります。このコラムで、ファイナンスの雰囲気だけでも理解していただければと思います。

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<参考文献>
S. Ross, R. Westerfield, and J. Jaffe、「Corporate Finance」、IRWIN
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