美術館/テーマ別おすすめ美術館

マンガの美術館(2ページ目)

子どもも大人も、みんな大好き、世界中からも愛されている日本のマンガ。その歴史や源泉を辿ると、はるか昔、平安末期の頃の「鳥獣戯画」までたどり着きます。そんなマンガにまつわる美術館のなかでも、オススメをご紹介します。

浦島 茂世

執筆者:浦島 茂世

美術館ガイド

川崎市市民ミュージアム(神奈川県)

藤子・F・不二雄ミュージアムのある川崎市は、もう一つマンガを扱うミュージアムがあります。それが川崎市市民ミュージアム。

縄文時代から人が住み、大山街道や東海道、中原街道など江戸へも続く主要な街道を持つ川崎は、日本を代表する工場地帯、ベッドタウン、緑地などさまざまな顔を持つ街。

市民ミュージアムはそんな「川崎」の成り立ちをさまざまな資料を用いて紹介、そして都市に集まる人々の刺激から生み出されたポスター、写真、漫画、映画、ビデオなどのメディア芸術作品もあわせて紹介、という2つの柱を持っています。
手塚治虫《笑い》

手塚治虫《笑い》

こちらは、常設で見る事ができる手塚治虫の制作したオブジェ《笑い》。4m近くあるオブジェの前に近づくと、作品についているたくさんの顔が光り、笑い声が聴こえてくるというもの。膨大なマンガ、アニメを残した手塚治虫ですが、立体作品はなかなか数が少なく貴重です。

過去には、マンガの枠を越え多くの分野から注目を集めている気鋭のマンガ家、横山裕一の展覧会や、少年サンデーと少年マガジンにスポットを当てた展覧会など開催。多くのマンガ好きに注目をされています。
菊竹清訓

黒川紀章とともにメタボリズムを提唱した菊竹清訓の設計

菊竹清訓設計の美術館は、ガラス窓からたくさんの光が入り、とても明るい雰囲気。「逍遥展示空間」と称されたスペースでは展示のほかに、コンサートやイベントなども行われています。市松模様の床が80年代から90年代を彷彿とさせ素敵です。

建物の外には日本鋼管(現JEFスチール)の京浜製鉄所で使われていたトーマス転炉(銑鉄から鋼を作るための炉)。世界に唯一残っているこの炉は京浜工業地帯の発展に寄与したことから、国の近代化産業遺産にも指定、入り口前に展示されています。
レストラン

レストラン

明るい光が差し込むレストランでは、毎朝市場で仕入れた新鮮な食材をに使ったメニューを楽しめます。中庭の眺めが美しいです。

<DATA>
住所:神奈川県川崎市中原区等々力1-2
TEL:044-754-4500
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
入場料:博物館展示室は無料。企画展・ギャラリー展は展覧会によって異なる。
休館日:月曜(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土・日の場合は開館)、年末年始
公式サイト

常楽寺(まんが寺)
~川崎市市民ミュージアムの帰りに立ち寄りたいお寺

川崎市市民ミュージアムの近くにある常楽寺は通称「まんが寺」と呼ばれています。昭和40年代から、当時人気のマンガ家の方々に、本堂のふすま絵をはじめ、本堂のいたるところににまんがを描いてもらっているそう。お寺全体に描かれたまんがは圧巻です。また、岡本一平(岡本太郎のお父さま)の自画像の碑などもあるので見応え十分です。

まんが寺
<DATA>
住所:神奈川県川崎市中原区宮内4−12−14
TEL:044-766-5068 (本堂の見学は事前予約が必要)
開館時間:8:00~15:00(時期により変動あり)
休館日:不定休

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