「うちって貧乏なの?」にきちんと答えよう
家計のことを一緒に考えれば、思いがけないやりくり方法が見つかったり、子供自身にも大きな成長があります。
子供は様々なことを我慢し、ほしいものを何も言えない状態になるかもしれません。こういう質問が出るということは、「どうしてほしいものが買えないんだろう」「友達のうちとはお金の使い方が違う」など、お金そのものや“やりくり”のことなどに関心が高まっているサイン。できるだけ家計がどういう状況なのか教えてあげたいものです。
ぎりぎりでも生活はしていけること、少しずつほしいものが買えるように工夫してお金を使っていることを知れば、子供からもお金の使い方について案が出るかもしれません。
今、日本でするべき金銭教育
経済や金融業界の識者は以前より「小学生くらいからマネーリテラシーを身に着けさせるべき」と言っています。リーマンショックから少しずつ明るい兆しが見えてきたころに東日本大震災。日本経済は失速を余儀なくされています。そんな時代ですからなおさらです。日本の風潮から現在は教育機関には期待できない事柄ですから、家庭でしっかりと教えてください。そのために、前回お話しした「家族会議」はとても有効です。
これまでに多くの親に「お金の家族会議」を勧め、取り組んでいただきました。子供は意外と理解を示し、親が悩んでいたやりくりに協力したり、思いがけない案を提案したりと、非常に家計も金銭教育も順調に進められています。
子供も家庭を営む立派なメンバー。一緒に喜んだり、悩んだりしながらお金について考えていくことは、金銭教育とともにスキンシップも十分に取れるようになります。家庭も円満、子供はお金について考える知恵を日々つけていき、大人になれば収入の中で上手に生活できる人になるでしょう。
これが子供をやりくり上手、貯蓄上手に育てる一番効果的な方法。必要な金銭教育は、実はとても身近なところにあったのです。
この記事についての詳細は、「わが子をお金で苦労させない」という書籍で紹介、説明しています。