グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の7月25~31日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
視聴率グラフ
これまでの積み上げが実った
トップは『新・警視庁捜査一課9係』。初回からここまで4週連続視聴率を上げる好調さで独走状態。第6シリーズにして初めて同時期に始まったドラマの中のトップです。
14係の係長に昇進した村瀬(津田寛治)でしたが、初回の事件で起きた問題により降格、9係に舞い戻るというインパクトのある展開をみせました。しかしそれ以降は今までの『9係』に忠実にやっており、これまで積み上げたものが実った形です。
人情か論理か
続いて『ブルドクター』。最初は大達珠実(江角マキコ)が強引すぎ、釜津田知佳(石原さとみ)との組み合わせもギスギスしてイマイチでしたが、だんだんなじんで安定してきました。このグループの刑事・事件ものは大きく初回視聴率との差がプラス側な『ブル・ドクター』『京都地検の女』、マイナス側な『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~』『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』にわかれます。この2つの違いは「人情など人間関係重視か、法律などの論理重視か」というところにあると思います。
同じ法医学もので『ブルドクター』は第4話で珠実(江角マキコ)が臓器移植のために「監禁教唆」スレスレの行動をとりますが、『チーム・バチスタ3』は検視やAi(死亡時画像診断)の正確さの方を重視します。
『京都地検の女』はもちろん「主婦のカン!」で突き進むのに対し、『絶対零度』は捜査のために大掛かりに関係者をだますのが中心。(フォローのために泉(上戸彩)がだますことを悩み、長島室長(北大路欣也)が「だます相手に誠意を尽くすことだ」とアドバイスしますが)。
現状では人情重視の方が受け入れられやすいようです。
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