今回のグラフは最新の視聴率を縦軸に並べたものです。
18日までにスタートしたドラマ
トップが『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~』、僅差で『新・警視庁捜査一課9係』、続いて『チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸』。刑事ドラマに好評シリーズの続編が並ぶ予想通りの展開です。
続編ものを除くとトップの『華和家の四姉妹』、それにご存知『京都地検の女』までが合格ラインというところでしょうか。春ドラマで『JIN』『マルモのおきて』が共に好調だった日曜21時は『華和家』はなんとか人気を引き継ぎましたが、『花ざかりの君たちへ』はヒット作のリメイクでAKB48前田敦子主演でダントツの最下位というのはひどすぎます(見るとそれもしょうがないと思えますが)。
個人的にもうちょっと上がってほしいのが『全開ガール』。第一話は新垣結衣演じるヒロインがイマイチでしたが、二話はツンデレ、かつかなり痛いキャラというのがはっきりしてよくなっています。二話の視聴率低下の原因として、裏に人気の『はじめてのおつかい』がきたということもあるので、次回以降の巻き返しを期待したいところです。
それにしてもフジテレビ系ドラマ、いいのと悪いのと両極端。
それでは7月21日以降にスタートするドラマを紹介します。
7月21日(木)スタート
『陽はまた昇る』
放映:テレビ朝日系 木曜21:00~(初回は~22:09)脚本:井上由美子
演出:秋山純
プロデューサー:黒田徹也
主題歌:EXILE ATSUSHI「いつかきっと…」
出演:佐藤浩市、三浦春馬、池松壮亮、波岡一喜、高橋努、南圭介、冨浦智嗣、北村友彦、斉藤由貴、ARATA、YOU、六角精児、石野真子、真矢みき、橋爪功
5月に土曜ワイド劇場で放送された『最後の晩餐』の続編。警視庁捜査一課の刑事だった遠山(佐藤)が警察学校の教官に異動、訓練生たちと真正面からぶつかりきたえていく。一方、『最後の晩餐』で起きた妻・奈津美(斉藤)と指名手配中の安西(ARATA)の逃避行にも苦悩する。
陽はまた昇るか?
ただ、男装のヒロインはいないものの訓練生たちの「イケメンもの」として見ると結構ツブぞろい。彼らの魅力を引き出す男臭い展開に期待しましょう。主要女性キャストで一番若いのが斉藤由貴というのもすごい。
7月26日(火)スタート
『胡桃の部屋』
放映:NHK総合 火曜22:00~原作:向田邦子
脚本:篠崎絵里子
演出:渡邊良雄、一木将恵
制作統括:高橋練
出演:松下奈緒、竹下景子、蟹江敬三、井川遥、臼田あさ美、瀬戸康史、原田泰造、西田尚美、江口のりこ、松尾諭、小林正寛、黄川田将也
舞台はバブル前の1980年頃の東京、三田村桃子(松下)の父・忠(蟹江)はリストラで蒸発してしまう。父に裏切られ失意の母(竹下)を支える桃子だが、他の家族も同じく夫の不倫に悩む姉(井川)、玉の輿(こし)の結婚を狙う妹(臼田)、就職活動がうまくいかない弟(瀬田)とそれぞれに問題を抱えていることが明らかになっていく。桃子自身も父の部下で妻子を持つ都築(原田)への想いに揺れつつ、家族の幸せを取り戻そうとするのだが……。
いまのドラマづくりで難しいのは、震災にふれると重くなってしまいますが、まったくなかったことにするのも現実から離れてしまうこと。そんな問題を過去が題材にしてクリアしているのが『おひさま』。戦中・戦後の苦難と復興を描くことで現実も投影できています。ということで昭和が舞台というのは追い風。すでに二度ドラマ化されている定番作、今なお人気のある向田邦子原作だけに手堅い内容でしょう。
次は「女たちの戦い」