上級モデルに通じる落ち着いた走り

ボルボC30

2007年に登場した、ガラス製テールゲートや湾曲したリアのサイドウインドウをもつ3ドアハッチバック。2010年のマイナーチェンジで内外装を変更、大きなアイアンマークなど最新ボルボデザインが取り入れられた。国内にはベーシックな2.0eアクティブ(295万円)と、スポーティなT5 Rデザイン(389万円)をラインナップ

ボルボC30

ボディサイズは全長4265mm×全幅1780mm×全高1430mm(2.0eアクティブ)。フォグランプフレームやスキッドプレート、スカッフプレートなどを備えるエクステリアスタイリングパッケージなども用意される

子離れ夫婦のためのスペシャリティ、というフレコミで誕生した“小さな”ボルボ。

果たして、実際のユーザー層がどうだったかは知る由もないが、C30登場後によく似たプロポーションのモデルがフォルクスワーゲンから登場している(シロッコ)から、ターゲット層の違いがどうであれ、この手のクルマが世界的に必要とされているというヨミは当たっていたのだろう。

マイナーチェンジ後のモデルは、動力性能が随分とブラッシュアップされ、乗り応えのあるクルマとなった。

ボルボC30

アクティブは最高出力145psの2リッターエンジンと6速デュアルクラッチトランスミッション“パワーシフト”を組み合わせる。Rデザインは最高出力230psの2.5リッターターボに5ATの組み合わせ

それも、ターボのついた上級モデルではなく、6速デュアルクラッチミッションを積むよりベーシックなモデルの方が見どころも多い。パワートレインの、いかにも古くさい印象は、まるで消えうせた。

シロッコほどスポーティな走りを前面に押し出さないあたりにも、ターゲットユーザーの違いがみてとれる。端的に言って、C30には適切な落ち着きがある。大きめのタイヤが少々走りの質感をスポイルしているが、それ以外ではボルボの上級モデルと似たような安定感があって、気分が決して浮つかない。そこが、見ために華やかさは欲しいがドライブは慎重派というユーザーにウケる。

ボルボC30

インテリアアイコンとなるフリー・フローティング・センタースタックを採用。このセンタースタックは北欧の伝統的なスタッキング・チェアからヒントを得たもの

サイズ、フォルム、そして内外装のデザイン。すべてがこれまでのボルボイメージを覆してくれる。“え、これがボルボなんですか?”というふうに、いかにも意表を付かれたという友人や知人の反応を見ることもまた、オーナーのひそかな楽しみのひとつになるだろう。
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