日々のファイナンシャル・プランナーの仕事で、お客様の家庭の家計改善に携わる中でつくづく感じるのは、保障の見直しによる家計や資産への大きな効果です。毎月や年間の保険料の削減も生涯の保険料では、数百万円から1千万円を超えることも珍しくありません。

家計の中の保険コストの見直しは、家計のゆとり作りをするための重要項目です。

もしもの備えと長生きの備え、どっちが大事ですか?

保険の見直し

大切な家族守るのは保険だけ?

大切な家族を万が一の時でも守っていくための備えは大切です。一方で、万が一の備え(保険)に偏ってしまうと、長生きした場合の準備(貯蓄)がしづらくなります。

家族を守るための保障は、何がなんでも保険で備えないといけないという訳ではありません。

むしろ長生きをするリスクに備えて、年齢の積み重ねと共に家計から出ていく保険料の比率より、将来の生活を支えるためや楽しみのための貯蓄の比率を増やしていかなければなりません。

生命保険と貯蓄はいずれも保障になる

「保険」は保険料さえ支払えばすぐに高額な備えができますが、万が一の時や病気の時にしかお金をもらえないという、使い道が限定されているというデメリットがあります。

「貯蓄」は必要な金額が貯まるまでに時間がかかるというデメリットがありますが、いざ貯まってしまえば万が一の時や病気の時にも使えますし、健康で長生きすれば、旅行や生活のゆとり資金にも使うことができます。

このように「保険」と「貯蓄」にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、ご自身の人生のステージごとに保険と貯蓄のバランスをとっていくことが大切です。

家族を守るために貯蓄が少ないうちは多くの保険料を支払ってでも、保険での保障を大きくせざるを得ませんが、10年20年30年かけて貯蓄を増やしていけたなら、保険での保障を小さくしても、自分の貯蓄がイザという時に家族を守ってくれます。

家族を守るための金額(必要保障額)は毎年変わります

もしもの際に準備しておきたい家族に残すお金(必要保障額)は、年々小さくなっていきます。

例えば、妻のその後の生活を守るためのお金を残したいために生命保険を活用する場合では、今30歳の妻に女性の平均寿命の約86歳までの生活費を残してあげたいとすれば、86歳-30歳の56年分のお金の準備が必要です。

子どもが小さければその後の教育費の準備もあるので、それらだけでも必要保障額は高額になります。

ところが家族が元気に過ごして20年が経過した時点での必要保障額は、妻は50歳になっているので、平均寿命約86歳-50歳の36年間分の生活費があれば大丈夫ということになります。さらに子どもが大学を卒業していれば教育費の準備は考えなくてよくなります。

必要保障額は残った家族の人生を守るためのお金ですので、生活費や教育費以外にも、住宅の維持に係るお金や車などの耐久財、レジャー費などのお金も考慮しなければなりませんが、いずれにしても年々少しずつ減少していきます。

ついつい年齢を重ねていく中で、保険での保障額も大きくしていかなければと考えることもあるかもしれませんが、実際にはその逆になることが多いです。

年々支払う保険料より、貯蓄額を増やしていけるようにがんばりましょう!

次のページは「自分サイズの保険選びと保険を卒業できる保障づくり」です。


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