内装は廃材を利用、あるものを大切に活かして
2階のイートイン席にも商店街の活気が伝わってきます。
話し合いをするうちに、一年間という期間限定で自らカフェを開くことに。その理由はなんでしょうか?
「これまで、フジロックのようなイベントへの出店のお誘いをいただく機会が何度もあったのですが、私たちのようなカフェが提供するものは『ゆったりできる空間』以外になにがあるだろう? イベントでホットドックを売るのは違うはずだと考えてきました。今回はインテリア抜きでも成立するような商品開発をしようと思ったんです」
そして「ものを大切にする」をテーマに、食材にはハネ野菜を、内装には廃材を選んで、捨てられてしまうものたちを魅力的に再生するカフェが誕生しました。
築地で生まれていくつながり
看板犬のくるみ(6ヶ月)とオーナーの五味さん。「祖父母が市場を主催する八百屋や農家をしていたので、子どものころにこんな風景は見たことがありました」
「最初から距離が近いんですね。ハネヤカフェの開店の日も、私はとくに告知などはせず、お花も必要ないと考えていたのですが、まわりの商店街の人たちが『だめだよ、こういうときはお花がなくちゃ』と言って用意してくださったんですよ」
廃材と中古家具を活用した店内では、長靴をはいた魚屋さんが昼食を楽しむかと思えば、若い女性がスイーツで休憩したり…「カオス」なのだそうです。
カフェにとっても農業に従事する人々にとっても、また築地の商店街にとってもちょっと新鮮な展開。期間終了の来年5月にはどんな芽が成長しているか、楽しみに見守りたいのです。
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