100周年を迎えた、由緒あるイタリアンブランド

アルファロメオ8C

1910年にロンバルダ自動車製造会社としてスタートしたアルファロメオ。1920年代からレース活動を開始、1930年代に活躍したスポーツカーの8Cなど数々の名車を生んだ

つい最近、創設100周年を迎えた、由緒あるイタリアンブランドである。イタリアのスポーツカーというと、フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーメーカーが思い出されるが、アルファロメオの歴史と伝統に比べれば、戦後生まれの“若輩者”に過ぎない。フェラーリ社の創始者、エンツォがアルファロメオレーシングチームでその礎を築いたことは、あまりにも有名。

戦前は、それこそ高級スポーツカーメーカーだったが、戦後に生き残りを計って大衆路線へと方針転換した。とはいえ、グランプリシーンをも席巻したDNAはその後も生き続け、今日に至るまでよくできたスポーツサルーンを多く輩出するなど、今でもスポーティイメージの強いブランドとして多くの支持を集めている。

イタリアを感じさせてくれる“普通”のクルマ

アルファロメオ4Cコンセプト

2011年のジュネーブショーの登場した、ミドシップ2シーターの4Cコンセプト。本国では2012年に市販化される予定

特に、日本市場においては、アルファロメオという名前の響きや、印象的なロゴマークが人気で、特にクルマに興味のない人にまでよく知られるブランドとなった。スポーティ、マニアック、パッション、ファッション、スタイリッシュ……。イタリアをテーマに、それらすべてのイメージがしっくりとまとまるブランドがアルファロメオなのだった。

とはいえ、イタリアでは、パトカーに使われるほどの実用車である。日本で考えられている以上に、普通のクルマであるということを忘れてはならないし、そこがアルファロメオの魅力だ。要するに、スーパーカーとは違う、のである。あくまでも毎日のパートナーであり、それゆえ、日本人に、イタリアの日常を、匂いを、風を感じさせてくれる存在として、貴重なのだと思う。

オシャレで元気、乗り手を陽気にしてくれる

アルファロメオジュリエッタ

147の実質的な後継モデルとなる、5ドアハッチバックのジュリエッタ。サイズは全長4351mm×全幅1798mm×全高1465mm

もちろん、8Cコンペティツィオーネ(フェラーリカリフォルニアやマセラティグラントゥーリズモと兄弟車)やTZ3(ダッジバイパーベース)といったスーパーカーもあるが、それはあくまでもシンボリックな存在。アルファロメオの柱は、たとえばミトやジュリエッタといった、ちょっと手を伸ばせば届く、それでいてオシャレで元気のいいクルマ、だと言っていい。

乗っていると、知らず知らずのうちにハミングしてしまう。乗り手を陽気にさせるアルファロメオは、人生の上手な盛り上げ役、かも知れない。