one for the road, 帰り道のための一杯

今回の記事は、2011年3月発売の拙著『東京の喫茶店~琥珀色のしずく77滴』でご紹介した白金のお店の魅力をお伝えします。
カフェ・ベルエキップは白金高輪駅前、プラチナタワーの裏手の住宅街にひっそと隠れています。

カフェ・ベル・エキップは白金高輪駅前、プラチナタワーの裏手の住宅街にひっそと隠れています。

one for the road——帰り道のための一杯。店名の下に寄り添うその文字が、ささやかな物語を暗示するようです。

白金高輪駅のすぐそばではあるものの、カフェ・ベル・エキップはいささかわかりにくい場所に潜んでいます。霧雨の午後、静かな住宅街の細い路地に面した出窓に、水出しコーヒー器具と数冊の本がランプの光に浮かんでいるのをみつけました。
漆喰の壁、深い焦げ茶色の家具に囲まれた小空間。

漆喰の壁、深い焦げ茶色の家具に囲まれた小空間。

扉の向こうにカウンター4席、テーブル2卓だけの落ちついた空間があります。クラシックな内装ですが、開店は2007年のこと。
初めての小さな密室は息がつまるという人も、カウンター席とテーブルの間が仕切られているので、おそらく緊張することなく楽しめるでしょう。

ネルドリップのコーヒーと気品あるカフェ・ウィンナー

お酒も豊富。夕方からは静かなバーとしても堪能できます。

お酒も豊富。夕方からは静かなバーとしても堪能できます。

2種類のブレンドコーヒー(550円)は低温のお湯とネルを用いてすっきりした味わいに抽出。ストレートコーヒーも種類豊富で、どの銘柄も通常のドリップ以外に、より濃厚なデミタス(750円)を指定することもできますが、おすすめを店主の柊豊さんに訊ねると、意外なことにカフェ・ウィンナーを提案されました。

「アレンジコーヒーこそ腕が試されると思うんです」
つまりはバーにおけるカクテル的存在でしょうか。

▼いただいた自慢のカフェ・ウィンナーはひと味ちがうおいしさでした。