憧れNO.1スポーツカー、911シリーズ
世界中のクルマ好きが憧れるナンバー1スポーツカーといえば911シリーズ。それを長年に渡って生産しつづけるブランドとしてポルシェ人気は大きくなる一方だ。近年、ミッドシップモデルやクロスオーバーSUV、さらには4ドアサルーンとモデルカテゴリーを増やしてきたが、911がブランドの要諦を成しているという事実には変わりはない。それゆえ、SUVのカイエンにも、4ドアサルーンのパナメーラにも、911とのデザイン的な関連性がはっきりと見てとれる。
技術だけではない“何か”がある
2011年に世界限定918台で販売されるプラグインハイブリッドスポーツカーの918スパイダー。最高出力500ps以上のV8エンジンに合計218ps以上となる2つのモーターを組み合わせる。価格は68.48ユーロ
そう、ポルシェというブランドのDNAには、単なるスポーツカーメーカーという以上の“何か”がある。それが原動力となって、世界中から愛されるクルマが生まれてくるということだと思う。ただ技術を駆使さえすれば、同じようなものができるというもんじゃない。
他のクルマに乗れなくなるほどの完成度
ポルシェ(特に911)に乗るということは、大方の人にとって、自動車の最終目標のようなものだ。かくいう筆者も、最後のクルマは911だと決めていて、今はまだ買わずにいる。なぜか。ポルシェに乗ってしまうと、他のクルマに乗れなくなってしまうからだ。それほど完成度が高い。911にハマってしまう前に、もっといろんなクルマに乗っておきたい。そんなことを思わせるほど、フェラーリとはまた違った意味で、強力なブランドである。クルマ遊び人にとっては、実に本妻的な存在かもしれない。何に乗っているの? と聞かれて、フェラーリやランボルギーニと答えるにはどこか躊躇いがあるけれど、ポルシェという分には、自慢と世間体がほどよく高めにバランスされていて、堂々と言いやすい。それもまた、ブランド力のなせるワザ。ポルシェ乗りは、だからつくづく幸せな人たちだと思う。いつかはそうなってみたいものである。