個人が持つ金融資産は日本復興に不可欠
政治の面からいえば「どうゆう国にしたいのか?」という国家戦略ビジョンが示されていき、皆がわくわくするような次の日本が描かれそれに日本全体が向かおうという一体感が創られるかが重要と思います。企業は今こそ積極的に日本を変えていく原動力になるよう積極果敢に攻めることが重要ですし、個人は金融資産1300兆円という莫大な資金をどう日本を変えていくために使うかが重要に思います。これらが「日本を変えていくため」に結集されれば、日本は危機をバネにして大きく変わっていくのではないでしょうか? 前述のように個人は資金の出し手として重要な役割を担っています。個人が新生日本に投資して復興の担い手になり、運用成果も上がっていくというのが美しいシナリオではあります。しかし、今の日本に本当にそのようなことが実現可能なのでしょうか?
国家存亡の危機から立ち直った韓国をお手本に
国家的な危機をバネにして、世界での評価や役割が高まり、元気になっていった好例がお隣、韓国にあります。危機の形は違いますが、参考になる具体例を数多く残しておりますのでここで触れておきます。韓国は1997年のアジア通貨危機の時、国家存亡の危機に立たされました。韓国の国債は投資不適格債にまで格下げされ、「デフォルト危機」に追い込まれ、IMFによる介入も受け、「朝鮮戦争以来、最大の国難」と呼ばれ国家的な財政破綻も視野に入っていたのです。今回の日本の危機とは形は違いますが国難という意味では少し似た様相です。ここまで追い込まれた韓国がどう立ち直り、今の韓国が築かれてきたのかは、今の日本に大事な視点を提供してくれるのではないでしょうか?