糖尿病とは
腹部の中心で、臍の上あたりになるのが膵臓です
インスリンは、膵臓の中のβ細胞から出てくるホルモンで、血液中の糖分を下げる作用があります。
■インスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)
感染症などの様々な原因で膵臓のインスリンを出す細胞が破壊されてしまい、インスリンが出なくなる病気です。インスリンが足りないので、血液中の糖分が高くなってしまいます。このタイプは子どもに多く、大人では少ないです。肥満とは関係がありません。
自己免疫性(Type 1A)と非自己免疫性(Type 1B)に分類され、さらに、非自己免疫性(Type 1B)は、劇症型と慢性型に分類されています。
■インスリン非依存型糖尿病(2型糖尿病)
肥満などで、血液中の糖分が高い状態が続くと、インスリンが過度に出ていて負担がかかり、インスリンが不足していまう場合と筋肉や肝臓で糖分をうまく取り込みことができなくなり、血液中の糖分が高くなってしまいます。糖分を取り過ぎている期間が長いとなりやすいので、大人に多いのが特徴です。日本の糖尿病の95%を占めます。ただし、最近、小中学生でのインスリン非依存型糖尿病(2型糖尿病)が問題になっています。カロリーオーバーと運動不足により、この糖尿病になりやすいです。治療は、血糖を下げる薬、インスリン、食事療法、運動療法になります。
インスリン非依存型糖尿病(2型糖尿病)については
[糖尿病] All Aboutで詳細に書いてありますので、参考にしてください。
今回は、子供に多いインスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)について説明します。
インスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)の症状
- 多尿・多飲(水分をよく飲み、よく尿を出します)
- ノドが渇く
- 体重減少
ノドが渇いて、よく水分を飲み、よく尿が出ます
- 多呼吸(呼吸回数が多い)
- 意識障害(意識がなくなる)
- 血圧も下がったショック、循環不全
- 昏睡
- 激しい腹痛
- 高度な脱水
インスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)の原因
遺伝子の要因とウイルス感染などをきっかけに免疫細胞が活発になり、膵臓のインスリンを産生するβ細胞が破壊され、インスリンが不足します。遺伝子の要因では、家族内での発症が見られて、特定の遺伝子の人にインスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)になる危険が高いと言われています。
日本では、年間発症率は10万人中1.17人です。発症時期は様々ですが、幼児から学童に多いです。
次のページでインスリン依存型糖尿病(1型糖尿病)の検査と治療について説明します。