前回の記事「投資における5つの誤解を解く」で触れた「ナンピン」についてみていく今回の記事。ナンピンにはどのようなメリットがあるのか。
株価が下がったときの対処法
株を買ってから株価が下がるとかなり焦ってしまう。評価額がマイナスになると、精神的にもけっこうきつい。それは私も理解できるし、何よりも実体験として持っている。おそらく、投資をはじめた人の多くは、一度はこういった経験をしているのではないだろうか。そして、こういうときどうすべきかを考えるはず。
株価が下がったときの対処法としては大きくわけて3つある。■損切りをする
■買い足す
■放置する
この中で、今回は買い足しについて考えてみようと思う。株価が下がったときに、あえて買い足していくことを「ナンピン」という。
ナンピンをするためには、それなりの思い切りが必要になる。株価が下がっていく中では、もっと下がるのではないか考えるので、「果たして、ここで買っていいのか」と迷いが生じるのだ。買った後もっと下がったらショックだし…。そういう気持ちを少なからず抱きながら買うため、ナンピンは難しい。
ただ、株価がどこまで下がるのかを正確に当てるのは不可能に近いので、だったら自分で納得した株価で買うしかない。あるいは、毎月買う日を決めて、強制的に買うようにするしかないのだ。機械的に買っていけば感情が入らないので、迷いがない。
ナンピンのメリットだってあるのだから、それを頭におきながら買っていくことを考えよう。
平均取得単価を下げる
ナンピンの最大のメリットは、平均取得単価を下げることにある。たとえば、1000円で100株買った株が900円になってしまった場合、900円で100株買えば、平均取得単価は950円になるのだ。株価が下がったときに買えば、取得単価が下がる
少なくともプラスマイナスゼロにすることを考えた場合には、できるだけ取得単価を下げた方が有利なのだ。そのためには、ナンピンが有効な手段となる。