住宅購入の費用・税金/住宅購入費用・予算

家賃と生活費で毎月いくら?30年後も大丈夫?(2ページ目)

何も困ってないし毎日楽しいし、何かを変えなきゃいけないなんて思ってない、というA子さん。今の生活費と家賃をいつまでも払い続けられるのでしょうか。何も考えずに年を重ねると、とんでもないことに。将来のための資産形成が必要です。

大石 泉

執筆者:大石 泉

シングルのマンション購入ガイド

定年後の定期支出は大きな負担に

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将来のために、今できること、今すべきことは?

ガイドが日頃ご相談を受けるシニアの方は、給与収入がなくなり、年金収入だけでは生活費をまかなえず、預貯金等の取り崩しで生活しているケースが多くあります。そのような状況では、定期支出がとにかく負担だ、とおっしゃいます。その筆頭となるのが家賃。自宅をもたれている場合も固定資産税や都市計画税などのランニングコストは必要ですが、シニアになって、医療機関や買い物施設などが充実した場所で暮らそうとすると家賃は非常に高額で、持ち家のランニングコストを大きく上回ります。

総務省の家計調査を見ていると、単身世帯は夫婦世帯よりも持ち家率が低く、大変気がかりです。取り崩せる資産を将来のために準備しておかねばなりません。ですが、家賃に15万円も払っていては、資産形成もままなりません。

マンション購入は選択肢のひとつ

資産形成のための積立額を捻出するには、生活費を減らす、光熱費等を減らす、遊興費を減らす、と同時に住居費を減らすことを考えねばなりません。将来、家賃を支払うために現在の家賃等を減額して資産形成するか。あるいは、マンション等を購入して、住宅ローンを支払い、将来の家賃負担をなくすか。マンション購入も選択肢の一つです。

住宅ローンは30年、35年など当初に返済期間を設定します。30歳のA子さんが30年返済で住宅ローンを利用すれば、完済時は60歳。定年退職までに返済を完了することも可能です。住宅ローン終了後は、固定資産税や管理費等ランニングコストの支払いが続きます。

買うか借り続けるかは、一長一短。どちらにもメリットとデメリットがあります。また、購入時の年齢や借入額、住宅ローンの金利などによっても、選択のポイントが異なるため、より自分に適しているものを検討し、見極める必要があります。

A子さんは、将来の必要費を知って愕然。まずは、毎月の収入と何にいくら使っているかを洗い出し、1万円でも2万円でも意識して貯蓄したい、とのこと。「残ったら貯金をしよう」ではなく、毎月3万円を貯蓄すると決め、給与振込と同時に3万円を別口座へ入金することをお勧めしました。

「すぐにマンション購入とはいかないけれど、家賃がもったいないという感覚はあります。そういえば、通勤途中のお気に入りの駅にモデルルームができたと友達が言っていたので、一度一緒に見に行ってみます」とAさん。将来の自分のお金を意識できれば、暮らし方、働き方にも変化が出てきます。人生は長いです。「今、幸せ」も大切ですが、「ずっと幸せ」を目指して、ライフスタイルと家計と向き合ってください。
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