クレチン症とは
先天性甲状腺機能低下症で、生まれつき、甲状腺の形成が異常であったり、ホルモンを作ることができなかったりして、甲状腺ホルモンが不足している状態になる病気。甲状腺ホルモンが不足したままだと、発達の遅れ、成長の遅れが出てくるため、早期発見が大切です。1979年から「新生児マススクリーニング」として、生まれてから5日前後に採血し、クレチン症でないかどうかをみる検査が行われています。「ろ紙血TSH」と言って、ろ紙の上に血をつけて乾燥させ、測定機関に郵送し、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定します。結果はまず医療機関に返ってくるので、数値が上昇している場合は医療機関から再検査の要請があります。出生児5700人に1人にクレチン症が発見されています。生まれつきで、様々な遺伝子の異常が報告されています。
クレチン症の症状
体重測定して、体重の増えが悪い場合に甲状腺ホルモンの検査を行います
- 体の黄色が取れない(黄疸遷延)
- 便秘
- いわゆる「でべそ」(臍ヘルニア)
- 体重の増え(体重増加不良)
- 皮膚が乾燥(皮膚乾燥)、コナをふいたような感じ(落屑)
- 活動に乏しい(不活発)
- 舌が大きく、口から出ている(巨舌)
- 声がかれる(嗄声)
- 手足が冷たい(四肢冷感)
- 体、顔、手足がむくむ(浮腫)
- 頭の骨の閉じていない部分が大きい(小泉門開大)
- 甲状腺の腫れ(甲状腺腫)
次のページでクレチン病の検査、治療について説明します。