鎌倉国宝館
~鎌倉の至宝が一堂に
鶴岡八幡宮を入り、参道を神奈川県立近代美術館とは反対側の右に進むと見えてくるのが鎌倉国宝館です。その名のとおり、鎌倉の寺社に伝来する国宝や重要文化財をはじめ、さまざまな文化財が寄託され、保管・展示されています。1923年に鎌倉の寺社に大きな被害を及ぼした関東大震災がきっかけとなり、鎌倉の至宝を災害から守り、展示するため1928年に設立されました。
政治の中心として栄えた鎌倉は、多くのお寺や神社が建立されました。そのなかでも禅宗の影響が強い仏像や仏画、寺院建築などは後世に大きな影響を与えています。また、中国の宋や元などからもたらされた宝物なども鎌倉に多く残っており、国宝館ではそれらをじっくりと観賞できます。
これらの文化財に加えて、世界的な浮世絵コレクター、氏家武雄氏が長年にわたり蒐集した「氏家コレクション」も国宝館の目玉。世界に1枚しかない作品ばかりの貴重な肉筆浮世絵は、毎年1月に特別公開されます。鶴岡八幡宮への初詣帰りに浮世絵鑑賞なんていかがでしょうか?
ちなみに、高床式校倉風のたたずまいを見せる国宝館の設計者は、2010年に取り壊しとなった歌舞伎座も設計した岡田信一郎。入り口の扉には、鎌倉の枕詞「星月夜」にちなみ、星と月のマークがかたどられたステンドグラスがはめこまれており、とてもかわいらしいです。入館前にちょっとチェックしてみてください。
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住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-1
TEL:0467-22-0753
開館時間:
9:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日:月曜 (祝日の場合は開館、翌日休館)、展示替期間、11月29日より12月31日(館内整備のため)
入場料:展覧会により異なる
公式サイト
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