起伏化で室内に光を呼び込む
1. 屋上からリビングを覗く。ダイニングテーブルの椅子は怪獣カネゴンの色に合わせて揃えた。 2. 左側の奥が階段室。本棚の脇にある梯子で屋上へ。 3. 壁面の棚の一番上にご主人の遺影が飾られている 4. キッチンとリビングは棚で繋がっている。 |
2階に上がると、南北にハイサイドライトのある天井の高いLDKにでました。壁は真っ白で、もし家具が無かったらまるで写真スタジオのようです。「隣家が境界ギリギリまで迫るいわゆる「ウナギの寝床」と呼ばれるこの立地では、いかにして室内に外の光を採り入れるかが設計にあたっての最大の課題でした」と、比護さん。試行錯誤の末に考えついたのが、2階をundulate(起伏化)させる、つまり凸凹をつくるという発想でした。 南側の寝室の下を1.4m底上げして床下収納をつくり、先ほどの階段室は採光のために8mまで立ち上げ、生活の中心になるLDKは天井高4.5mの吹抜けの大空間としたのです。天井高を変化させるというアイデアにより、採光のための窓が4つも生まれ通風の問題も解決されたのです。
◆建築データと建築家プロフィール