戸建住宅が売れている
よい家を安く建てるコツとは?
●下落傾向にある郊外の土地を現金で仕入れることで、土地代が安い
●部材の大量一括仕入れで、材料費が安い
●セントラル工場でパーツを作り現地で組み立てる工法によって、大工の数が減らせるし熟練大工も不要
などの理由があるようです。
一方で、地方都市ではまだまだ注文住宅が主流です。
そこで、良い家を安く建てる、ひとつの考え方をご紹介します。
地元の工務店に直接発注
良い家を安く建てるなら、地元で長くやっている小さな工務店に直接発注することです。地元に根付いて長くやっている工務店は、悪い評判が立つと経営が成り立ちませんから、誠実に施工しようとします。もちろん上場している大手企業はコンプライアンスには厳しくその点では同じですが、中小企業の場合は、ひとつのクレームが死活問題ですから。
また、お互い地元ということで顔が見え意思疎通もできますし、大手のように営業マンが異動などで変わることも少ないですから、話が通じなくなったりすることも避けられます。
また、修理なども、いちいち発注して見積書を取ったりすることもなく、電話一本で、「あ、それなら○○万円くらいでできますよ」とすぐ対応してくれます。結果としては、満足度の高い家作りにつながりやすくなります。
大手住宅メーカーよりも安く上がるケースもあります。大手建築会社に依頼すると、その分マージンがかかるからです。大手は従業員をたくさん雇っていますし、広告宣伝も必要ですから、その経費を回収しなければなりません。また、大手も結局は地元の工務店に発注しますから、たとえばあなたから1,000万円の建築工事を受注したら、地元の工務店には850万円で発注し、差額1500万円を利益として持って行く仕組みになっています。
もちろん、前述の通り、部材コストは仕入量がまとまる大手の方が安いため、価格競争力が強い企業もあります。それに、大手は中小零細企業よりも倒産リスクが小さいですから、長くアフターサービスを受けられるという安心感があります。
代金は分割払いで
工務店の倒産リスクを避けるには、建築代金を一括先払いしないことです。工務店との交渉にもよりますが、完成度に応じて代金を分割払いできると安心です。そういうバランスの良い工務店を、複数から相い見積もりをとって選ぶのは当然ですが、幸い地元には、その工務店が立てた家のリアルなサンプルがたくさんありますから、そこに住んでいる人たちに聞いておきたいものです。
賃貸併用住宅を考えてみる
もし都市部あるいは市街地に近い場所に戸建を建てるなら、賃貸併用住宅を検討してみましょう。賃貸併用住宅のメリットは、
●自分が実際に住む住居面積が、総床面積の50%以上なら、住宅ローンが使えるので、賃貸専用住宅を建てるよりもローン条件が緩い
●賃貸部分から得られる家賃収入で、住宅ローンの返済に充てられるため、ローン返済負担が減る
●ローン返済が終われば、住居費ゼロ、そして家賃収入がまるまる入るため、老後も安心
もちろん、デメリットもあります。
●そもそも、そういう土地を探すのに困難が伴う
●先に土地を取得しなければならないため、資金負担が大きい(土地と建物の二段階決済に応じてくれる金融機関を使えば回避できます)
●赤の他人と一つ屋根の下という状況に違和感を覚える人もいる
●総建築費が大きくなるため、銀行融資のハードルが高い
●当然、空室リスクがある
と、いろいろありますが、戸建の建築を予定している人は、一度検討してみる価値があるでしょう。