マレーシア/ボルネオ島

ボルネオ島の基本情報

世界で3番目に大きな島、ボルネオ島。4000m級の高峰に世界有数の熱帯雨林、生命をはぐくむ大河そしてサンゴが花咲くラグーンなど、あらゆる環境が整う島は、動植物の楽園になっています。また、先住民族の多さもこの島の特徴。3つの国が同居するボルネオ島の、サバ州とサラワク州からなるマレーシア領をご紹介します。

古関 千恵子

執筆者:古関 千恵子

ビーチガイド

世界有数の熱帯雨林にサンゴ礁! 大自然のボルネオ島へ

ボルネオ島のキナバル山

東南アジア最高峰のキナバル山。標高によって見られる植物が異なります

面積にして日本の二倍、世界で三番目に大きな島、ボルネオ島。世界有数の熱帯雨林に4000m級の高峰、そしてサンゴ礁が広がる海など多彩な環境が揃っているため、この島にしか生息しない動植物など生物多様性のお手本のような島です。先住民族の部族数も多く、彼らが受け継ぐ伝統文化に触れられるのも、ボルネオ島の醍醐味。世界でも有数のアドベンチャラスな体験が待っています。

3つの国が同居するボルネオ島

ボルネオ島

樹冠に渡された吊り橋を渡り、鳥の目でジャングルを眺められるキャノピーウォーク

オサガメ

2mを超すカメの中でも最長のオサガメも出現

実はボルネオ島には3つの国が存在します。北西部のサバ州、サラワク州、サバ州の沖に浮かぶラブアン島(ラブアン連邦特別区)は「東マレーシア」と総称され、マレーシア領になります。マレーシアのサラワク州に取り囲まれるように位置するのが、世界でも指折りの小ささ&お金持ちの国ブルネイ。そして島の南部の広域はインドネシア領(ちなみにボルネオ島はインドネシア語では「カリマンタン島」)。 

地図を見るとインドネシア領がずいぶんと広いのですが、現地で聞いたところによると、かつてはマレーシアとほぼ半々に領域が分かれていたのだそうです。が、険しい山脈にはばまれ、実質上、行き来が分断されていたことから、この山々の稜線をもって国境線にしたとか。と、世界的にも珍しい3つの国が入り組んだ複雑なボルネオ島ですが、ここではマレーシア領を紹介します。 

サンゴ礁の海から東南アジア最高峰まで、多彩な環境

ボルネオ島

リバークルーズで水面から警戒心をといた動物たちを眺めるツアーもポピュラーです

ボルネオ島

ボルネオ島の人気者、オランウータン

人気ダイビングスポットのシパダン島やマブール島などの小さな島々があれば、4000mを超すキナバル山まで、実に高低差の激しいボルネオ島。しかも年間1000mm以上の豊かな雨が高さ60mをも超す木々がそびえる熱帯雨林を育み、悠然と蛇行する川を生み出しています。ひとつの島にあらゆる自然環境が集約されているため、それぞれに適した動植物が生息し、生物相が厚いのです。 

 

ボルネオ島

近所のおじさんにいそうな、テングザル

哺乳類は約200種、鳥類約600種、昆虫約3000万種、植物7900種以上。さらにいまだ発見されていない種も多いといわれ、この島にしか生息していない珍しい種も多数います。その代表格が、現地の言葉で“森の人”を意味するオランウータン。

鼻がペロンと垂れたテングザルやボルネオゾウ、テナガザルのボルネオキボンなども固有種です。サイのツノのようなくちばしをもつサイチョウは8種類、そしてめったに目撃できませんがボルネオサイもいます。


 
ボルネオ島

世界最大の花、ラフレシア。開花の期間が短いので見られるか否かは運次第

植物も、世界最大の花のラフレシアや食虫植物のウツボカズラなども自生しています。動物園や植物園ではなく、野生の姿を見ることができる貴重な地がボルネオ島なのです。 
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