6事業分野に社内体制を再編し、投資を加速
様々な魅力的なネット事業に投資を続けるテンセント。高成長の継続、成るか!?
中国版ツイッターであるマイクロブログ、動画共有サイトが期待大
ここからは具体的な投資先を見ていきましょう。まずは中国版ツイッターであるマイクロブログ(中国名:微博)。急激に普及しているサービスで、現在、同社はナスダック上場のシーナ(銘柄コード:SINA)と激しい首位争いをしています。ともにユーザー数は短期間で2億人を突破。そしてテンセントはマイクロブログ分野への投資は上限なしで行っており、2011年末の登録ユーザー数は3億7300万人、デイリーアクティブユーザーでも6800万人となっています。微博は反政府的な発言が警戒され、政府の取り締まりが強化されていましたが、2012年4月にはコメント機能を再開するなど、管理機能を充実させた上で運営は正常に戻りつつあり、今後、収益に大きく貢献してくる可能性があります。オンライントラベル分野では中国2位の芸龍網の16%の株式を取得し、2位の株主ともなりました。
そして、これも大きな市場になると期待されている動画共有サイト分野では、中国のユーチューブと称される動画共有サイト最大手の「優酷(米ナスダック上場)」への出資もしています。ちなみに優酷は動画共有サイト2位の土豆網の買収で合意を取り付けており、買収後は2社で中国動画市場のシェア36%を占めることになります。
このような形で同社は圧倒的なプラットフォームと資金力にモノを言わせ、中国ネット業界に残された無数のビジネスチャンスを、力技でモノにしていく力がある会社です。
参考:中国株二季報夏秋号