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ベルギー・モデュラー社の照明器具(2)

Modular Japanが扱う、モデュラー社の照明器具は、まだ目にしたことのない方も多いかと思います。ヨーロッパの照明器具会社らしく、デザイン性・機能性ともにハイレベルで、こだわりの住宅建築には相性がぴったり。そんなベルギー発・モデュラー社の照明器具を3回に分けてご紹介します。

執筆者:粕谷 奈緒子

製品カタログのテーマは「飛行機の旅」!?

一見普通のようでいて実はひと味もふた味も違う、モデュラー社の照明器具ですが、同社が発行している製品カタログはさらに独創的なもの。今回は、クリエイティビティーにあふれたモデュラー社のカタログから、ご紹介していきましょう!

Modular catalogue 2010/Lighting Profiles Workbook

Modular catalogue 2010(左)とLighting Profiles Workbook - 09/2009(右)。
いずれもベルギーのモデュラー社Webサイトからダウンロードできる


これから家を新築となれば、ダイニングチェアにソファ、カーテンなど、インテリア製品が気になってくるもの。インターネットで調べるだけでなく、実際にショップを回ったり、カタログを集めて比較したりしますよね?

アート作品集のような照明カタログ

ところで「照明器具のカタログ」を、皆さんはご覧になったことがありますか? 家具と同じか、それ以上に重要なインテリアの要素なのに、きっと多くの方は照明器具のカタログを見たことがないと思います。それもそのはず、プロ向けの照明器具カタログはたいてい、同じような器具の小さな写真と細かい文字が大量に並んでいて、あまり見て楽しくなるようなモノではないからです。

でも、モデュラーのカタログは違います。まるでアート作品集のような最新カタログのタイトルは「Airlines」。何と、照明器具と全然関係のない「飛行機の旅」がテーマなのです。飛行機のフライトナンバーになぞらえて、器具のジャンルごとに見やすく編集されたカタログページには、器具本体だけでなく「器具が使われた空間」の写真が満載され、まるで写真集を見ているよう。照明器具は、単体としてのデザインの良さに加えて「実際に空間に取付けられたときにどうか?」ということが重要だという同社の考えが、その背景にあります。単に見ていて楽しいだけでなく、モデュラーの照明器具を使った空間のイメージが伝わるので、自宅の照明計画を考える参考にすることもできそうです。

この一風変わったカタログのデザインディレクションを行っているのは、モデュラーの創業者、ポール・ロマンス氏の息子さん。現在はモデュラーから独立してデザイン会社を立ち上げ、モデュラーだけでなく、BMWやJTなど世界の企業を相手に、グラフィックを初め、展示会ブースやインテリアなど様々なジャンルのデザインを手掛けています。

Modular社の営業用ツールBOX

営業用の器具が入ったキャスター付の木箱。Modular社の独創性を語るアイテムのひとつ


独創的なカタログ以外にも、「ライトボックス」と呼ばれるベルギー本社屋の建築デザインや、新作発表パーティーでゲストに配られるウィットに富んだギフトなど、モデュラー社のアバンギャルドな社風を伝えるエピソードはたくさんありますが、その一方で器具のデザインは全体にシンプル。ディテールも良く考えられ、柔らかみが感じられるなど、住宅で使いやすいものが多くあります。

それでは後半は前回に続き、室内向けの照明器具で特長のあるものを、いくつかご紹介していきましょう。
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