デミオとイース、30km/Lの正体
脱線した。なぜデミオやイースの燃費が抜群にいいのか。まずデミオの場合、『スカイアクティブ』とネーミングされた新しいエンジンが燃費を稼ぐ。スカイアクティブシリーズの2リッターエンジンを搭載した先行試験車に乗ったら「う~ん!」。今までのエンジンと全く違うパワーの出方をする。アクセルをホンの少し踏んだだけでトルク出ます。
スカイアクティブシリーズの高い燃費のキモは「圧縮比」。エンジン効率を高めるには圧縮比を高くするのがセオリーなのだ。しかし圧縮比を高めればノッキング(カリカリとイヤな音がする)してしまう。そんなことから、普通のエンジンだと10:1以下にしている。デミオに搭載されるスカイアクティブは、どうやら13:1という常識外れの圧縮比になるようだ(試乗した2リッターはハイオク仕様で14:1)。
これだけ圧縮比を高くすると、ガソリンエンジンとは思えないほどの低速トルクが出る。試乗した2リッターは2.4リッターエンジンに匹敵するトルク感だった。1.3リッターも1.5リッター級になる模様。結果的にアクセルを踏む量は少なくなり、燃費が良くなるという寸法。省燃費エンジンなのに、気持ちよく走ってくれるのだから嬉しい。
イースはエンジンの改良+徹底的な軽量化で低燃費を実現する。今や軽自動車も800kgを超えるクルマが普通。イースは15%程度軽くし、エンジンの改良と合わせ燃費改善を狙う。これまた車重が軽くなるため、軽快に走ってくれるという。なんだか楽しそうだ。もちろん2車種ともアイドルストップ付き。価格は案外リーズナブルだと思う。