カタログにあるファインダー視野率とは?
実際に撮影する画像を100%としたときに、ファインダー内に投影される像が、どのていど反映されているかを示した数字。たとえばファインダー視野率が95%であれば、実際の画像に対してファインダー内に投影されている像は5%欠損しているということになる。
画像で現すなら、こういうことだ。
ファインダー視野率の概念図。灰色部分はファインダーから見えてはいないが撮影できている部分に相当する。
灰色の部分はファインダーでは見えていないが、実際には撮影されているということになる。
実際の撮影でも「あれ、この鉄柵はファインダーの外にしたはずなんだけど……」というようなことが起きえるので、できるだけ100%に近いほうが撮影がしやすい。
しかし、デジタル一眼レフではその構造上、ファインダー倍率を高くするのは難しく、エントリークラス、中級機は多くの機種で約95%前後となる。高級機では約100%を実現している機種も多い。逆に考えると約100%とカタログ表記のあるデジタル一眼レフは高級機である、ともいえる。
ライブビューでは100%を実現しているものも多いが……
昨今のデジタル一眼カメラでは液晶ディスプレイにリアルタイムの画像表示をしながら撮影できるライブビューモードが搭載されている。ライブビューは光学ファインダーとは異なり、ほとんどの場合で視野率は約100%となる。これはライブビューというモードは実際に撮影される画像をそのまま液晶ディスプレイ上に反映しているためだ。
ただし、ソニーのα-300シリーズだけはこの範疇に収まらない。α-300シリーズは撮像素子とは別に、ライブビュー用の素子を搭載している。この素子によってライブビューとしては非常に高速なオートフォーカスを実現しているのだ。
しかし、そのために実際の撮影画像と液晶ディスプレイ上に反映されている画像に差異が生じてしまっている。α-300/330/350/380のすべてで約90%となっている。