イクメンの元祖、フレンチイクメン
積極的に子育てに参加するフレンチ・イクメンが多い
さらにフランス人女性が子どもを産みやすい別のポイントとして、育児参加に対する男性たちの意識の高さも挙げられそうです。政府が男性に土日を含む11日間の育児休暇を保障していますが、日本のように取得に肩身が狭くなるようなことは全くありません。「新米パパの当然の権利」として認知されているのです。
そしていざ育児休暇を取得したら、張り切ってお手伝いをしてくれる頼もしい男性が多いのも嬉しいところ。オムツ替えやお風呂、料理だって何のそののフレンチ・イクメンのおかげで、お疲れ気味のママの肩の荷も軽くなっているはずでしょう。そもそもフランスでは、出産時の立ち合いを希望する男性の割合が約8割。出産の段階から、男性だって積極的に関わっていると言えるのです。子どもの誕生時にはヘソの緒を切る役目を希望するパパも多いため、「一緒に子どもを誕生させた」という意識も自然と芽生えていくのではないでしょうか。
新生児でも寝るときは一人で
さて一般にフランスは、「大人と子どもの世界をきっちり線を引く国」と言われますが、子育てにもその傾向が見てとれます。最もわかりやすい例が、「寝かしつけ」の方法でしょう。フランスでは産まれたばかりの新生児であっても、自立を考え最初から1人用のベビーベッドを用意します。こうしてごく小さな時からひとりで寝ることをしっかり覚えさせられるフランスの子どもたち。やはり概して甘えん坊度も低くなるようで、ベビーシッターに預けやすくなるという利点もあるようです。
エコブームはフランスにも
人気子育てアイテムのひとつ「抱っこ(おんぶ)布」
また最近の出産・子育ての傾向ですが、やはりエコブームの余波はフランスにも押し寄せているようです。「自宅出産」がメディアでも大きく取りあげられるようになったのもここ数年の話。とはいえ実際に自宅出産にふみきる女性の割合は全体の約1%に過ぎません。3割の妊婦が自宅出産をするオランダにくらべると、まだまだ少数派。
人気の子育てアイテムですが、エコ派の女性が好んで使用するのが、大判の布で子どもを優しくくるめる「抱っこ(おんぶ)布」です。肌と肌との密着度も高く、子どもがよく寝てくれると評判です。移民国家フランスではアフリカ系の女性が「パーニュ」と呼ばれる大判の布で子どもをおんぶしている光景をよく見かけます。ですからこの「抱っこ(おんぶ)布」スタイルは、フランス人女性にとってもかなり身近に感じやすいようです。こちらは巻き方にちょっとしたコツがあるようですが、国内各地で正しい巻き付け方をレクチャーする非営利団体が存在し、新米ママにアドバイスを与えてくれます。
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