一人で寝込んだとき…気になるのは食事と病気の深刻度

一人暮らしは気楽でも、寝込むほど体調が悪いときは、誰でも不安になるものです

一人暮らしは気楽でも、寝込むほど体調が悪いときは、誰でも不安になるものです

風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどで寝込むことが多い時期。食事などの準備を家族にまかせられる人は問題ないかもしれませんが、一人暮らしの方は、一人で寝込むことに心細さを感じてしまうこともあるようです。

単身者が体調を崩して寝込んだとき、特に不安に感じることは、食事をどうするかと、突然容態が悪くなったりしないかということの2点でしょう。今回はこの2点について解説します。

食欲がないときは食べなくてOK!

まず、気になる食事について。寝込んだときは何とか栄養のあるものを食べなくてはと無理をしようとする人が多いようですが、食欲がないときは無理に食べなくても大丈夫です。

発熱した時に食欲が落ちるのは、ウイルスと闘う免疫系が食欲をつかさどる自律神経系に影響するためです。また、免疫系で産生される物質が脂肪細胞の中の、中性脂肪の分解を促進するためと考えられています。免疫については、「ウイルスと戦う免疫力を発揮できる体にする方法」で詳しく解説しています。

少しスケールの大きな話になりますが、人類の歴史は飢餓との戦い。これに勝ち残った遺伝子だけが生きています。人は雑食ですが代謝経路を見ると肉食寄りの雑食というべきでしょう。人間にとって大事なものを表す言葉に、「3分3日3週間」というものがあります。窒息死は3分、脱水症は3日、餓死は3週間で起きるという意味です。窒息死が3分は正しいですが、脱水症は3日未満で起きることも。一方で、慢性疾患がある人は別として、3週間で餓死をすることはあまりないでしょう。寝込んで2~3日食べなくても、体はきちんと回復するようにできているのです。食べないことで回復が遅れると心配する必要はありません。

食事や食糧調達のために無理をして体を動かし、体力を消耗するくらいなら、空腹でも寝ている方が回復の早道です

絶食状態でも水分補給はしっかりと! 脱水状態は危険

経験則で考えても、寝込むと数日で体重が減ります。一番減るのは水分量。人から出て行く水分量は、1日あたり尿から1.5L、呼吸、発汗その他で約1Lと言われています。食事をしている場合は、食品中の水分を始め、意識しなくても1~1.5L程度の水分は無理なく摂取できます。

しかし、寝込んで食事量が減ると、この無意識のうちにとっている水分摂取量が不足します。さらに発熱して発汗していると、体からは普段以上に多くの水分が失われてしまいます。脱水症状は循環不全から腎不全や最悪多臓器不全(複数の内臓が機能しない状態)を起こします。 とにかく水分補給を!

水分以外に摂るべき食品

少々重たい風邪でも、本当に動けないほど辛いのは1~2日でしょう。冒頭にも書きましたが、この間は水分補給さえちゃんとしておけば、食事がほとんどできなかったとしても、あまり気にすることはありません。何か持病がある人は別として、そこまで高齢でなく、ある程度体力のある成人なら、自然治癒をじっと待つのも手なのです。

そうはいっても水分以外に何かを摂りたいのなら、絶食状態で寝込んだときに、意外と早くダメージを受ける筋肉を守ることを考えましょう。回復後のだるさが少しは軽減されるかもしれません。糖を取れば筋肉の減少を抑えることができます。一挙に大量の糖を摂るのは逆に低血糖になる事があるので、ブドウ糖や砂糖を10から20g程度含む飲料、例えば砂糖を入れた紅茶やオレンジジュースをコップ一杯程度を取るようにしましょう。

また、出前やコンビニに頼るしかない人もいるでしょう。意外かもしれませんが、コンビニ弁当を始めとする食品には、添加剤としてビタミンが添加されていることが多いです。水溶性のビタミンB群とビタミンCは、何も食べていないときも腎臓から少量は出て行ってしまうので、これらで補うのも手です。とは言え、ビタミンC不足でおきる壊血病でも数週間以上かかるので、数日の絶食で心配する必要はありません。食事で摂ることが大切なミネラルも、汗や腎臓からは一定量失われていきますが、こちらも数日の絶食では大きな問題となりません。


次のページでは、病院を受診するべき症状をご紹介します。

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