革製品としての完成度の高さは伝えるのが難しい
この薄さとコバの仕上げの見事さは、持つ事への満足感も与えてくれる。縫製も手縫いだ
何より凄いのは、このペンシース、一見、単に革を縫い合わせただけみたいにしか見えないという点。こんなペンケースなら、そこらのデパートにでもいくらでも売ってる、と思う人も多いと思います。しかし、これ、実際に触ったり使ったりしてみて下さい。もう、本当に全然違うんです。
何だか怪しい通販のサイトみたいな物言いですが、例えば、横から撮った写真をじっと見て下さい。この革のサイド部分が、塗装した盛り上がりもないのに、凄く滑らかで綺麗なのが分かると思います。クローム鞣しの革で、コバの磨きがここまで綺麗な製品は本当にそうそうありませんよ。
内部に可動式の仕切りが内蔵されていて、二本の万年筆がお互いを傷つけないようになっている
また、こんなに薄いのに(だからこそ、この省スペースが可能になっているのですが)、革の端が捲り上がる事もなく、また、ある程度の固さが保たれていて、万年筆をシェルのように保護している、その形状もビックリです。しかも、縫製は、ミシンでなく、手縫いでガッシリと、しかも繊細に行われていて、解れも一切ありません。写真では分かりにくいのですが、この完成度の高さは、ちょっと驚きです。さらに、内部にはペンの太さによって変化する仕切りが入っていて、並んで入れる二本のペン同士が擦れあって傷がつく事もありません。
ガイド納富の「こだわりチェック」
T・MBH「呼薫 2本ペンケース」7万2000円
と、本当に手放しで絶賛できるペンシースが登場した訳ですが、実は、さらに、この上のランクのペンケースも、T・MBHにはラインアップしています。「呼薫」という、クロコダイルを使ったシリーズのペンケースです。「懐菱」のハードなシェルタイプとは正反対の、クロコダイルの迫力と強さをそのままに、とにかくソフトに、ふんわりと仕上げたシリーズで、ペンを挿す部分に指を入れると、そのやさしい柔らかさに感動さえ覚えます。どれだけ高級な万年筆を入れても大丈夫と思わせる、万年筆の布団とも言えるケースなのです。
クロコダイルで柔らかく万年筆を包む、万年筆専用のコートのようなペンケースだ
もちろん、実用性、そしてコストパフォーマンスを考えたら、「懐菱」の方が上なのですが、高級万年筆をより安全に、でも日常の業務で使いたいと思ったら、「呼薫」は、現在のベストチョイスというか、他に選択肢がない、唯一無二のペンケースと言えるかも知れません。いずれにせよ、どちらも、万年筆を収納するケースという命題に長く関わり続けている岡本拓也氏ならではの名品です。しかも、革の質や技術の高さからすれば、「懐菱」の方はかなりのお買い得。特に万年筆を日常的に使い分けたいと考えている人には胸を張っておすすめします。ペンケースマニアとしても、毎日使いながら興奮し続けているほどです。
という事で、最近は、たくさん書く時はrethinkのペンスリーブに小振りの万年筆(M205)2本とミミックに入れた鉛筆を、普段の外出には「懐菱」の400に、パイロットの「キャップレス」を二本(霧雨を入れた細字と山葡萄を入れた中字)入れて持ち歩いています。「懐菱」はポケットに入れておけるサイズなのも気に入っているのです。
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