スイスのスイーツ

スイスのスイーツと言えば、チョコレートだけではありません。山野の幸に恵まれたスイス。サクランボや胡桃など、その地域で採れる材料を生かしたスイーツを楽しむことができます。ここではその代表的なものをいくつかご紹介します。

エンガディナー・ヌストルテ

ヌストルテ

約3ヶ月は日持ちがすると言われる

ぎっしりとクルミとキャラメルが詰まったタルト。約200年前にイタリアから伝わったお菓子で、イタリアと国境を接するエンガディン地方で脈々と受け継がれてきました。

特にサンモリッツの村の中心にある「カフェ・ハンゼルマン」の味は絶品。オードリー・ヘップバーンもサンモリッツ滞在中はこの店に良く来ていたそうです。サンモリッツに滞在する機会があれば、ぜひ。

メレンゲ

メレンゲ

マイリンゲンでは一日平均1500個ものメレンゲが焼かれている

卵白を泡立て作るご存知のお菓子、メレンゲ。メレンゲはユングフラウ地方も近いスイスの山村、マイリンゲンで生まれと言われています。つまり「メレンゲ」の語源は「マイリンゲン」というわけ。ホイップクリームをのせてアイスクリームと一緒にどうぞ。


 

ツーガー・キルシュトルテ

キルシュトルテ

写真はキルシュトルテのイメージ。ツーガー・キルシュトルテは表面に粉砂糖をまぶす

キルシュ

キルシュトルテの材料となる蒸留酒キルシュ。ぐいっと一気に飲み干すのがスイス式

スイス中央部のツーク州はサクランボの産地。サクランボの蒸留酒、キルシュをたっぷり使ったケーキが、ツーガー・キルシュトルテです。アルコール分たっぷりのケーキなので、お酒に弱い人は味見程度にした方が良いかもしれません。

 

スイスワイン

スイスワイン

スイスワインは料理を引き立てる優しい味わいのものが多い

マッターホルンがあるヴァレー州や、レマン湖のあるヴォー州を中心に、スイスでは各地でワインが生産されています。一人当たりの年間ワイン消費量は日本よりずっと多く、ワインはすっかり人々の生活に根付いています。

ところが日本の市場にはあまり出回っていないため、「スイスでもワインが生産されているの?」と思う人もいるかもしれません。これはスイスでは一定の品質を保つために、ブドウの生産も制限され、できたワインはほとんど国内消費に回されているから。つまりほとんどスイス人で飲んでしまうため、あまり輸出に回らないというわけなんです。

そんな希少価値のあるスイスワイン。せっかくスイスに行ったなら、ぜひレストランやワイナリーで味わってみましょう。

スイスでは白と赤の生産量はほぼ半々。白ワインはできてから1~2年、赤ワインは2~3年と比較的若いうちに飲みます。年代の古さを気にする必要はありません。

■世界遺産のブドウ畑、ラヴォー地区
ラヴォー地区

湖の反射光、日中石垣が蓄えた熱、そして本物の太陽の「3つの太陽」に恵まれたレマン湖北岸の葡萄畑

スイス西部、レマン湖の北岸は階段状になったブドウ畑が広がる地域。フルーティーで爽やかな白ワインが有名です。

ローザンヌからモントルーの間はラヴォー地区と呼ばれ、2007年に世界遺産に登録されました。レマン湖と対岸のアルプスの峰々に向き合うように、急斜面に耕された葡萄畑と点在するワイン生産村が、幾世期にも渡って人類が築き上げてきた文化的景観と認められたのです。

ラヴォー地区のワインの代表的な銘柄は、シャルドンヌChardonne、デザレー Dezaley、エペッス Epesses, リュトリー Lutry, サンサフォラン St-Saphorin など。

 

スイスチーズ

スイスチーズ

スイスの人々にとってチーズは歴史的に貴重なタンパク源だった

山岳地帯が国土の大半を占めるスイスでは、数百種類にのぼる個性的なチーズが作られてきました。高山植物や牧草を食べた牛から搾った新鮮な生乳から出来るチーズは、栄養価もたっぷり。同じ山のチーズ工房で長い間熟成され、優れた健康食品に生まれ変わります。

もうずいぶん昔ですが、ガイドが初めてスイスに向かった飛行機の中で、食事の後にデザートとして、数種類のチーズをお皿に載せた「チーズプレート」が出てきたのにはびっくりしました。その時は、「デザートにチーズなんて!」と思ったものでしたが、今なら喜んでリクエストします。
チーズ小屋

今でも山の小さなチーズ小屋で農民がチーズ造りに励む

スイスのチーズと言えば、穴空きチーズで有名なエメンタールや、チーズフォンデューで使うグリュイエールチーズが有名。どちらも硬質のチーズで、フォンデュなどチーズ料理にも使われますが、軟質のチーズとしてはヴァシュラン・モンドールがおすすめです。そのまま食べてもクリーミーで美味しいのですが、チーズに白ワインをかけてオーブンで焼き、ポテトにかけて味わうのが伝統の食べ方。

 
スイスチーズ

スイスのスーパーマーケットに並ぶ各種チーズ

変り種をあげるなら、教会の鐘の形をした軟質のチーズ「修道院の鐘チーズ」でしょう。スイス中央部、ティトリス展望台の麓のの山村、エンゲルベルグでしか手に入らないチーズ。エンゲルベルグは元々修道院を中心に発達した谷奥の山村で、修道院の敷地内に小さなチーズ製造センターがあります。エンゲルベルグに行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみましょう。
エンゲルベルグの修道院

エンゲルベルグの一帯は、この修道院を中心とした独立国だった


スイスの季節の味

山岳地帯が国土の大半を占めるスイスでは、果物やキノコなど四季折々の味を楽しむことができます。身体が芯から温まるフォンデュは、冬のスイスの定番料理ですが、ここでは春と秋のスイスの味をご紹介します。

ホワイトアスパラ(4月中旬~6月中旬)

ホワイトアスパラ

ホワイトアスパラはグリーンアスパラに比べて収穫時期が短いので希少価値が高い

春の到来を告げる料理がホワイトアスパラガス。日本ではよく缶詰になって売られていますが、スイスの町の朝市を覘いてみると、日本のものよりはるかに太いホワイトアスパラの束が並んでいます。茹でた後、オランデーズソースをかけて食べるのが人気。

ジビエ料理(9~11月)

ジビエ料理

山岳地帯が多いスイスでは野生動物の数や種類も多い

ジビエとはフランス語で、狩猟による鳥獣肉のこと。毎年狩猟が解禁になる秋、スイス各地のレストランで鹿やウサギなどの特別料理が登場します。山岳国スイスの秋を象徴する料理と言えるでしょう。

焼き栗(11月下旬~2月)

栗

ブレガリア谷の奥にあるソーリオも有名な栗の里

ローマの時代からアルプスに根付いてきた栗。特にスイス南部のテッチーノ州やスイス東部のグラウビュンデン地方の一部では、主食として人々の生活に切り離せないものでした。ルガーノやロカルノなどスイス南部の町の目抜き通りでは、秋のシーズンになると栗の屋台が立ち、レストランでは栗を使った料理やデザートを楽しむことができます。
山のレストラン

スキーやハイキングの後は、山のレストランで腹ごしらえ


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。