イルミネーションを幻想的に撮りたい
キャンドル型のライトが光の海を照らす灯台のように見えるよう、背景をぼかして撮影した一枚。
ガイド松本:
冬はイルミネーションがきれいな季節ですね。
川野さん:
イルミネーション撮影というと難しそうなイメージがありますよね。いまひとつイルミ ネーションのキラキラ感が表現できないとか、三脚が無いと撮影できないとか……。ですが、最近のカメラは高感度撮影にすぐれているので、三脚が無くとも手ブレせずきれいな夜景が撮れる機種が増えてきています。年々進化しているので、数年前の機種とは雲泥の差であることも。
なので、夜景をキレイに撮影したいと思う方は、高感度に強い最新機種で撮影すると良いかもしれません。また、「夜景モード」が搭載されているカメラなら簡単に撮影できるのでおすすめですよ。
ガイド松本:
年末年始は家族や親戚、友達と集まる機会が増えます。上手に撮るコツを教えていただけますか?
川野さん:
年に一枚、家族揃った写真を撮影すると良い記念になりますが、それ以外にも家族・友人だからこそ見せる表情や仕草、年末年始ならではの光景を逃さないよう、いつでも手に届く場所にカメラを用意しておくと良いと思います。 その際、撮影状況にあわせてあらかじめカメラのセッティングを済ませておくこくと、不意のシャッターチャンスを逃すこと無く撮影できるのでオススメです。
家族の集合写真を撮影するとき、カメラのセッティングに手間取り家族が疲れきった表情で写っていた……なんてことのないように気をつけたいですね。
ガイド松本:
構図や背景を決めたり、ポーズや表情を引き出すことも大切ですね。何か工夫なさってい ることはありますか?
川野さん:
構図を決めた後、人物をちょうどいい場所に立たせるようにしたり、会話などコミュニ ケーションから、自然な笑顔を引き出すように心がけています。
ガイド松本:
最後に、川野さんか? 今年の冬休み(あるいは来年)に撮りたいもの、撮りたい色をお聞か せいただけますか?
川野さん:
年明けに娘と二人で撮影旅行に出かけようと計画中なのですが、娘もそろそろ自由に撮影させてくれなくなるだろう年頃にさしかかるので、親離れしていく娘の心理状況などを色も含めて表現できたら……と考えています。
ガイド松本:
ありがとうございました。
人間の脳は、実際に見た色をより鮮やかに記憶するすることから、カメラの画像や映像は、実際に見た色よりも鮮やかに再現されるようになっています。デジタル一眼レフが人気を集めている背景には、心に響いた光景や色を、より繊細に自分の感覚で表現したいと思う人が増えていることのあらわれなのかもしれません。川野恭子さんの『はじめての「ゆるかわ写真」レッスン』には、色のイメージを生かした作品や色の三要素(色相・彩度・明度)をコントロールする方法などが、わかりやすく紹介されています。
【プロフィール】
川野恭子さん
ゆるかわ写真家。神奈川県生まれ。一児の母。 「空をより青く撮りたい!」という一心でフィルム一眼レフを購入したのをきっかけに写真の魅力にはまる。 2008年春に始めた写真ブログが分かりやすいと人気になり、女性向け写真講師や執筆活動を行うように。 日常生活に見え隠れする「かわいい」や「すてき」を夢ごこちなやわらかいトーンで切り取るのが得意。 同時に、母と写真家の両方の目線で一人娘の成長に対峙した写真を撮り続けている。 著書に『はじめての「ゆるかわ写真」レッスン(技術評論社)』、『子ども写真の撮り方 手帖(毎日コミュニケーションズ)』。
運営ブロブ:カメラ女子「きょん♪」の簡単ステキ写真術
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