お墓・墓石・霊園の選び方/お墓の選び方

お墓にかかる費用の相場、墓石の価格、工事代、管理料(2ページ目)

新しくお墓を建てるときには、「永代使用料」+「墓石代・工事費」+「管理料」が必要です。お墓の費用について、最低限知っておきたい基本的な知識をご紹介します。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

墓石の価格と工事代

墓石代・工事代は、石材店に支払います。石材店によっては分割払いできる場合もあります。

■墓石の価格
石材の費用に相当します。中央に設置される石塔、外側を囲む外柵、墓碑等がありますが、それぞれ別の石を使用してもかまいません。例えば、石塔は高価な石、外柵はリーズナブルな石、墓碑は個性的な石、というように、使い分けることも可能です。
石の値段は硬度や吸水率、産地、希少価値があるかどうかなど、さまざまな理由で値段が決まってきます。石を使う量が多ければ料金は割り増しになります。

現在多くの石材は外国産、主に中国からの輸入に頼っています。産出量が多く現地での加工費も安いため、大量に輸入されるようになりました。よく最低価格として表示される墓石は、多少硬度や吸水率の面で質が落ちますが、専門家が品質調査をして今後数十年は耐久性があると判断がなされたものですから、不良品というわけではありません。

■工事費・加工費
墓石工事費を含み、石材の種類や使用量、付属品によって異なる 【データ協力】ついのすみか

墓石工事費を含み、石材の種類や使用量、付属品によって異なる         【データ協力】ついのすみか

墓地の整備工事費や石の加工費用にあたります。整備工事費は、基礎工事や残土の処分費も含まれます。
墓石の加工費は墓石の値段に対して30~40%くらいに費用が設定されています。一般的に曲線が多いデザインになると、それだけ石を削る手間が増えますので加工費が高くなります。手の込んだデザインや彫刻を施す場合は、事前に費用を確認しておきましょう。 

なお、石材店が複数社が入っている霊園では、墓石代についての協議がなされていて、石材そのもので差が出ることはほとんどありません。しかし、工事費や加工費については決まりがありませんので、石材店によって価格の設定方法が異なります。同じ種類の石材を使用しているにもかかわらず、工事や加工の違いで数万円の差が生じることもありますし、提案してくるデザインにも石材店の個性が出てきますから、最初から1社に限定せず複数社を候補にあげておくと良いでしょう。

【関連記事】お墓の石材店を自分で決めるには


お墓の管理料

墓地の維持・管理に必要な費用で、墓地や霊園の管理者に支払います。料金は各霊園によって、墓地の広さによって異なります。年間で数千円から1万円程度が多いようです。

寺院墓地を購入した場合は、墓地の購入と同時に檀家となるケースが多いので、以降檀家として寺院を支えていく義務が生じることを忘れずに。行事の際に、志納金を求められることもあります。


その他

花立、香炉、灯篭、玉砂利、卒塔婆立て等のオプションが必要になることもあります。宗教・宗派、地域による違いもありますので、石材店に聞いてみましょう。
新規で墓を建てる場合、基本彫刻(家名、題字、建立日、建立者名)と、1名分の戒名文字彫は含まれているケースが多いようです。追加で彫る場合、1名につき3~5万円の文字彫料が発生します。

新聞の折込チラシに霊園の案内が入っていることがあります。その内容をよく見てみると「墓石一式○○万円~」「1区画○○万円~」などと表記されています。「1区画○○万円~」という場合は、永代使用料だけのことを指すことが多く、工事代・加工代や管理料が含まれていなかったり、備品はオプションで別途費用がかかることもありますので、基礎工事からアフターフォローまで、トータルの金額がいくらになるのか業者に見積もりを依頼することが大切です。
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