中古車になっても輝き続けるデザイン力
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はBMW Z4(旧型)をご紹介したいと思います。マツダのユーノスロードスターに端を発したコンパクトオープン2シーターブームに、BMWはまずZ3を投入しました。その後継にあたるのがZ4です。2009年4月には、現行モデルのZ4にモデルチェンジしましたが、その影響もあって、中古車がもうすぐ100万円を切る価格から流通しています。
Z3が直4だったのに対し、Z4はオール直6エンジン搭載。全長も4100mmと、大きくなった現行マツダロードスターと比べても105mm長いなど、プレミアム路線を目指しています
出たばかりの頃は、正直「なんだコレ?」と思ったものです。かっこ悪いようでいてやけに印象が強く、判断がつきませんでした。しかし、その後街でよく見かけるようになり、次いで登場した5シリーズも走り出すようになると、俄然カッコ良く思えるようになってきました。
しかも、これが旧型として中古車市場にたくさん出回るようになった今でも、その新鮮さを失っていないのです。デザイン論に関して言えば、私なんぞではなく、もっと適任者がたくさんいるでしょうが、ともかく重要なのは「中古車でも古くさく思えない」デザインだということです。
グラマラスなウエストラインが上下に一本ずつ走ります。なんとなく「Z」の文字を意識させるようなラインですよね。またボディ側面のBMWマークはターンランプが内蔵されていて、お洒落
もちろん、BMWならではの「駆け抜ける歓び」が備わっています。前後重量配分はBMWらしいこだわりの50:50。駆動方式はFR。エンジンは3Lと2.5L、2.2Lの3種類ありました。いずれも直6です。なお2.2Lは2006年4月のMCで廃止されています。ミッションは5ATのほか、3Lモデルには2ペダルMTのSMGも用意されましたが、2006年4月のMCでは5ATが6ATへと進化し、同時にSMGの設定も無くなりました。
とにもかくにも、ただでさえルーフのないオープンカーですから、風の中を「駆け抜ける歓び」がそもそも味わえます。加えてBMWのシルキーシックスと呼ばれるほどのなめらかな直6エンジンを搭載し、しかも古くさく見えないデザインをまとっているのですから、街中だろうと高速道路だろうと山道だろうと、青空の下を駆け抜けて歓べないはずはありません。
そんなZ4の魅力を次ページでさらに詳しく見ていきましょう。