中古車/おすすめの中古車

デザイン抜群のZ4が100万円台前半で狙える

中古車になっても古くさく見えないというのは、中古車を選ぶことにおいては大変重要なこと。クリス・バングルの才能がふんだんに発揮されたBMW Z4などはその好例でしょう。しかも、100万円台前半で十分狙えるほど安くなっているのです。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

中古車になっても輝き続けるデザイン力


気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はBMW Z4(旧型)をご紹介したいと思います。マツダのユーノスロードスターに端を発したコンパクトオープン2シーターブームに、BMWはまずZ3を投入しました。その後継にあたるのがZ4です。2009年4月には、現行モデルのZ4にモデルチェンジしましたが、その影響もあって、中古車がもうすぐ100万円を切る価格から流通しています。

BMW Z4 フロント

Z3が直4だったのに対し、Z4はオール直6エンジン搭載。全長も4100mmと、大きくなった現行マツダロードスターと比べても105mm長いなど、プレミアム路線を目指しています

Z4のデビューは2003年1月。Z3の「ロングノーズ&ショートデッキ」というクラシカルなスポーツカーの意匠はそのままに、当時のチーフデザイナーであるクリス・バングルが「誰も見たことのない、クラシカルなオープンカー」という相反する二面性を、見事に具現化してみせました。

出たばかりの頃は、正直「なんだコレ?」と思ったものです。かっこ悪いようでいてやけに印象が強く、判断がつきませんでした。しかし、その後街でよく見かけるようになり、次いで登場した5シリーズも走り出すようになると、俄然カッコ良く思えるようになってきました。

しかも、これが旧型として中古車市場にたくさん出回るようになった今でも、その新鮮さを失っていないのです。デザイン論に関して言えば、私なんぞではなく、もっと適任者がたくさんいるでしょうが、ともかく重要なのは「中古車でも古くさく思えない」デザインだということです。

BMW Z4 リア

グラマラスなウエストラインが上下に一本ずつ走ります。なんとなく「Z」の文字を意識させるようなラインですよね。またボディ側面のBMWマークはターンランプが内蔵されていて、お洒落

たいていの中古車は、新型に比べるとどうしても古くさく見えてしまうもの。以前のBMWにもそうした車があったことは否めません。しかし、このZ4といい、5シリーズといい、クリス・バングルの手腕が光る作品と言ってもいいのではないでしょうか。ましてや目立ってナンボのオープンカー。その生命線たるデザインが、中古車でも錆びることがないというのは、大変重要だと思います。

もちろん、BMWならではの「駆け抜ける歓び」が備わっています。前後重量配分はBMWらしいこだわりの50:50。駆動方式はFR。エンジンは3Lと2.5L、2.2Lの3種類ありました。いずれも直6です。なお2.2Lは2006年4月のMCで廃止されています。ミッションは5ATのほか、3Lモデルには2ペダルMTのSMGも用意されましたが、2006年4月のMCでは5ATが6ATへと進化し、同時にSMGの設定も無くなりました。

とにもかくにも、ただでさえルーフのないオープンカーですから、風の中を「駆け抜ける歓び」がそもそも味わえます。加えてBMWのシルキーシックスと呼ばれるほどのなめらかな直6エンジンを搭載し、しかも古くさく見えないデザインをまとっているのですから、街中だろうと高速道路だろうと山道だろうと、青空の下を駆け抜けて歓べないはずはありません。

そんなZ4の魅力を次ページでさらに詳しく見ていきましょう。
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