収納

本の収納にリスクあり!?(2ページ目)

本がたくさんあるけれど、どうしたら上手く収納できる? とにかく大量にしまえればいいと思っていると、そこには大きな落とし穴が! あなたの部屋は大丈夫?

すはら ひろこ

すはら ひろこ

収納 ガイド

一級建築士

還暦過ぎても現役!建築・インテリア・整理収納の資格と経験による片付け術に定評がある。商品開発や収納用品のデザイン監修をはじめ、雑誌やテレビ、ラジオなどメディア出演多数。著書・監修書20冊以上、人気講師としてオンラインセミナーを開催。プロとして共働き主婦の目線から追求したメソッドが好評。

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本棚の荷重を計算する

木造の2階、3階で本を収納する場合は、このくらい余裕をもって。

木造の2階、3階で本を収納する場合は、このくらい余裕をもって

単行本を千冊収めるには、幅2.5m×高さ2.4mの本棚を作ればいいということは分かりましたが、もうひとつ考えておかなければならないことがあります。それは、床が耐えられる重さについてです。

一般的な住まいの床が支えることのできる重さ、つまり積載荷重というのは180kg/平米。
たとえばアップライトピアノは250kgほどありますが、このピアノの4本の脚にそれぞれ62.5kgの荷重がかかり、床の4点に集中してそこだけに負荷がかかってしまいます。そこで100×200cmの板の上にピアノを置くことにすれば、250kg÷2平米=125kg/平米となりますので荷重をクリアします。

さて、本棚の荷重はどうなのでしょうか? 単行本の重さを、250g/冊と仮定して計算してみましょう。

250g×1000冊=250,000g

千冊の重量は250kgになります。次は本棚の奥行きを30cmとして平米当たりに換算すると、

奥行き0.3m×幅2.5m=0.75平米
250kg÷0.75平米=約333.3kg/平米 > 180kg/平米

大幅に荷重オーバーということになります。それでは、積載荷重180kgに見合った本の冊数を逆算してみましょう。

180kg×0.75平米=135kg
135,000g÷250g=540冊
540冊÷125冊/段=4.32段

床の荷重を考えた本棚は、幅が250cm、奥行き30cm、段数が5段で高さ150cmで、最上段は飾り棚程度のものということになります。では次に、よくある背の高い本棚は大丈夫なの? という不安にお応えしましょう。

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