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兵庫県立神戸高等学校

1896年創立の神戸尋常中学校と1901年創立の兵庫県高等女学校が1948年に統合されて誕生した114年の歴史を持つ神戸高校。校訓は、「質素剛健」「自重自治」。

執筆者:稲葉 雅也

114年続く神高精神を受け継ぎながらも進化していく神戸高校

兵庫県を代表する伝統の進学校、神戸高校

兵庫県を代表する伝統の進学校、神戸高校

1896年創立の神戸尋常中学校と1901年創立の兵庫県高等女学校が1948年に統合されて誕生した114年の歴史を持つ神戸高校。

校訓は、「質素剛健」「自重自治」。1905年当時の校長が「質素・剛健・自重・自治は先輩が作った『校風の結晶』であり、これらのみを残して他の規則をすべて破棄する。もし、諸君がこの信任をそむき、再び規則が必要になったときは、先輩に対して責任を負わなければならぬ」と生徒を説いたという格式あるもの。以来、この4語は「四綱領」と呼ばれ、校訓になったとのこと。

その後「四綱領」は引き継がれ、アカデミックな気風、男女共学の理念、国際親善推進といった次世代を見据えられた方針が加えられ、今日の校風が形成された。伝統について常に新たな見直しを行いながら、何事にも積極果敢に挑戦し、自ら鍛え、厳しさに耐え抜く意志力・実践力をみがくという神高精神の継承発展を目指している。これは、まさに「質素剛健」そのもの。

そして、「自重」は自らの特性を伸ばす部活動に、「自治」は自治会活動にその姿を見ることができる。部活動の入部率は、毎年90%を超えている。生徒たちのやる気をさらに盛り上げるのが、「山県杯」「川西杯」「井深杯」の存在。

全国大会第8位以上、西日本大会第4位以上、近畿大会第1位の成績を収めた部または個人に対して、運動部ならば「山県杯」、文化部ならば「川西杯」を、そして顕著な研究・活動をした個人、グループには「井深杯」が授与される。

このように創立当初から受け継がれている鍛錬主義のもと、日々の学習で鍛えられながら、さらに部活動や自治会活動にも積極的に参加するという「神高精神」が、毎年200名を超える国公立大学合格者を輩出しているのだろう。まさに文武両道を経験したい国公立大学進学志望の生徒には最適な高校である。

スーパーサイエンスハイスクール指定に代表される理数系教育

1986年に「理数コース」が設定され、2003年に「総合理学コース」と名を改め、それまでの数学、理科教育に国際社会で貢献できるように英語教育も加味した総合的なコースになった。そして、2007年に理数系専門学科として「総合理学科」に改編された。その間、2004年にスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けた。今年で7年目になり、県下の理数教育推進の中心校(コアSSH)となっている。

「総合理学科」は、兵庫県全域から募集し、2月中旬の推薦入試のみで入学者を決定する。国際社会で活躍する自然科学に強い人材の育成を教育目標として、大学の理数系学部への進学を想定している。そのうえで、理数系分野の幅広い知識・能力を培うために普通科と共通の基本的な授業内容に加え、総合理学科独自のプログラムを展開している。

神戸高校の大学進学実績

2010年度の主な実績としては、国公立大では東大3名、京大19名、大阪大36名、神戸大43名など。私立では、早稲田15名、慶應5名、同志社79名、立命館55名、関西学院124名、関西72名などとなっている。


神戸高校の入試傾向

入試は推薦は2月15日、一般は、3月12日(2010年度)。入試科目は国・数・英(リスニング含む)・理・社。各50分。

合否は、学力検査と内申点の合計点で決定し、学力検査:内申点=5:5。内申は、総合理学科が90%以上、普通科は、85%以上欲しいところだ。今年は総合理学が募集定員40名に対し、113名が応募、競争率は2.83倍で、普通が募集定員280名に対し、358名が応募、競争率は1.28倍だった。主な併願先は、男女とも須磨学園、仁川学院等となっている。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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