国際結婚をしたあとの国籍は? 配偶者が帰化する手続き

配偶者が日本への帰化を希望しているなら早めの準備スタートを

配偶者が日本への帰化を希望しているなら早めの準備スタートを

帰化とは、その国の国籍をもっていない者が、国籍取得を希望する旨の申請をし、国が許可することによって国籍が与えられる制度です。外国人が日本の国籍を取得することを「日本に帰化する」といい、その許可は法務大臣の権限とされています。

法務省の統計によると、平成25年の帰化許可者数は10,119人でした。
   

国籍法で定める外国人の日本に帰化する条件とは

帰化に関する法律は「国籍法」に定められています(第四~第十条)。

帰化申請者は、この第五条に定められている条件を満たしていなければなりません。一読しておいたほうがよいので、少々読みにくい箇所もありますが、原文のまま掲載します。
第五条 法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。
 引き続き五年以上日本に住所を有すること。
 二十歳以上で本国法によつて行為能力を有すること。
 素行が善良であること。
 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によつて生計を営むことができること。
 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。

国際結婚し、国籍を日本にしたい外国人配偶者の場合

日本人の外国人配偶者の場合は、一般の外国人に比べて、帰化の条件がやや緩和されています。それが記されているのが、下の第七条です。
第七条 日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号及び第二号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年以上日本に住所を有するものについても、同様とする。
※出典2

日本人の配偶者の場合、第五条の“継続して5年以上日本に住んでいること”という条件を満たしていなくても、継続して3年以上日本に居住していれば、帰化申請をすることができます。また、結婚して3年以上経過している夫婦は、1年以上の日本居住で申請資格ができます。
 

国際結婚をし、国籍を日本にしたい外国人配偶者への帰化条件とは

外国人配偶者が帰化をする条件とは?

外国人配偶者が帰化をする条件とは?


前ページの事項をまとめて分かりやすい表現に直すと、外国人配偶者は、次の条件を満たせば帰化の申請ができます。

(1)住所条件……連続して3年以上日本に住んでいる(住所がある)こと。あるいは、結婚してから3年以上たつ場合は、継続して1年以上日本に住んでいること。
ただし、正規の在留資格を持っていない外国人は、日本に住所があるとはみなされません。

居住期間中に一時出国する場合、再入国許可を申請・取得していれば、連続して日本に住所を有しているものとみなされます。

(2)能力条件……20歳以上で、かつ、その人の国籍がある国の法律によっても成人と認められていること。
ただし、20歳未満であっても、日本人と結婚して3年以上日本に住んでいれば申請できます。

(3)素行条件……素行が善良であること。
犯罪歴の有無、納税状況、社会への迷惑の有無など、社会通念に照らし合わせて総合的に判断されます。

(4)生計条件……日本で生活に困ることなく暮らしていけること。
この項目は生計を一つにする親族単位で判断されますので、申請者自身に収入がなくても、日本人配偶者またはその親族の資産や技能によって、日本で生活を営むことができれば、この条件を満たしていることになります。

(5)重国籍席防止条件……現在国籍がないか、あるいは日本国籍を取得したときに元の国籍を喪失できること。日本の国籍法は重国籍を認めていないからです。

(6)憲法遵守条件……日本政府を暴力で破壊しようとしたり、あるいはそのような団体を結成したり、加入したことがないこと。

そのほか、条文にはありませんが、日常生活に困らない程度の日本語の能力(読み書きと会話)が必要といわれています。
 

国際結婚後、外国人の配偶者が日本の国籍を取得したい場合の申請方法

外国人配偶者が帰化をする場合の申請方法をまとめました

外国人配偶者が帰化をする場合の申請方法をまとめました

■申請先
居住地を管轄する法務局または地方法務局
「法務局・管轄のご案内」

■必要書類
帰化許可申請のための書類は、一般的には次のものが必要になります。

(1) 帰化許可申請書(写真貼付)……提出先に備え付けてあります。
「帰化許可申請書 見本」
(2) 親族の概要書
(3) 履歴書
(4) 帰化の動機書
(5) 宣誓書
(6) 生計の概要書
(7) 事業の概要書
(8) 住民票の写し
(9) 国籍を証明する書面
(10) 身分関係を証明する書面
(11) 納税を証明する書面
(12) 収入を証明する書面
(13) 在留歴を証明する書面
 

※(9)国籍を証する書面と(10)身分関係を証する書面は、原則として申請者の国籍がある国の政府機関が正式に発行した書類でなければいけません。

なお、上のリストはあくまで一般的なもので、申請者個々の状況によって必要な書類が異なってきますので、必ず事前に管轄の法務局または地方法務局に相談して確認してください。

■申請の方法
申請者本人が自ら申請先に出向いて書類を提出します。
(申請者が15歳未満なら親などの代理人が行ないますが、国際結婚の配偶者の場合、このケースはないと思われるので、本人が出向く必要があります)

書類提出から数カ月後に面接が行なわれます。

■結果が出るまでの期間
帰化の許可・不許可は、法務省より本人に通知されます。
申請が受理されてから審査を経て結果が出るまでは、半年から1年ほどかかるといわれています。

■許可後の手続き
帰化が許可された場合は、指定された日に法務局において「帰化者の身分証明書」の交付を受けます。
それから14日以内に、居住する市区町村役場に在留カードを返納します。
同1カ月以内に、市区町村役場に帰化届けを提出します。

これらの手続きのほかに、日本のパスポート作成、運転免許証や保険証などの名義変更を行なう必要があります。漏れがないよう、速やかに各種の変更手続きが行なえるよう準備しておきましょう。

※出典1:「国籍法」第5条
※出典2:「国籍法」第7条
 

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