カードをたくさんもつとコストとリスクがかかる
2枚持つならどのカードがいい?
クレジットカードの使い分けができる“上級者”ならともかく、そうでなければカードは目の届く範囲のものだけに絞るのがベスト。せいぜい2枚が限度でしょう。
改正法は年収の少ない人を直撃。カードのリストラを強いられる
さらに、平成22年度より改正貸金業法と改正割賦販売法の完全施行に伴い、年収に応じて利用可能枠が厳しく制限されるようになりました。カードを多く持っていてもカードの利用可能枠は増えません。多く持つ意味はあまりないのです。それよりも、メインとサブの2枚に絞り込んでカード管理を簡素化し、有効利用する方がよっぽど賢いやり方です。サブカード選びは相乗効果の得る組み合わせを考える
さて、メインカードの選び方についてはこれまでも述べてきましたが、今回はサブカードの選び方について考えてみます。クレジットカードの2枚持ちの原則は、メインカードとサブカードを合わせて、1+1=2ではなく、1+1=3にも4にもなる組み合わせを考えること。つまり、相乗効果を得ようというのがカード選びの狙いです。具体的には22方式が考えられます。一つは、メインカードにないところを補完するためにサブカードを持つという方法、もう一つはメインカードの強みをさらに増強するためにサブカードを持つという方法です。
<その1>メインカードを補完する
まず、メインカードの弱みを補完する組み合わせを考えてみましょう。■「仕事カード」×「趣味カード」
カードは仕事で頻繁に利用するという人は多いもの。たとえば「JCBカード」「MUFGカード」「三井住友VISAカード」といったプロパーカードがメインなら、それだけでは物足りないので、趣味に徹したサブカードを組み合わせます。たとえば、アウトドア派なら「山と溪谷カードセゾン」、旅行好きなら「JTB旅カード」、ECショッピング好きなら「楽天カード」「Amazon MasterCard」、ショッピングが好きな女性なら「ルミネカード」、映画好きなら「シネマイレージカードセゾン」、テーマパーク好きなら「年間スタジオ・パス・プラス VISAカード」など。ポイントがたまりやすかったり、割引があったり、映画を無料で鑑賞できたり、特定のサービスにおいておトクが充実しているカードを組み合わせれば、楽しさが広がります。
■「ガソリン系カード」×「鉄道系カード」
メインカードがガソリン系カード、サブカードは鉄道系カードという組み合わせも両者の足りないところを補完します。
ガソリン系カードといえば「出光カードまいどプラス」「ENEOSカード S」など。ガソリンの値引き、ロードサービス無料などの特典が用意されています。一方、鉄道系カードは「ビュー・スイカ」カード、「TOP&カード」「To Me CARD」など。これらは電車の利用または、交通系ICカードへのチャージでポイントをためることができます。この組み合わせなら目的地まで車、電車のどちらで移動しても、おトクがついてきます。
<その2>メインとサブを合算してお得をとる
次に、メインカードの強みを補強する組み合わせも考えてみましょう。■「航空系カード」×「マイルに移行できるカード」
メインカードとサブカードで同じポイントやマイルをため、利用価値をあげる組み合わせ方。たとえばJALのマイルであれば「JALカード」とサブカードに「リクルートカード」といった組み合わせ方が考えられます。「リクルートカード」は高還元率のカード。たまったリクルートポイントをPontaポイントにして(※)、最終的にJALのマイルに交換することができます。
ANAのマイルならメインカードに「ANAカード」、サブカードに「Yahoo! JAPAN JCBカード」という組み合わせが考えられます。「Yahoo! JAPAN JCBカード」を利用してためたTポイントをANAのマイルに移行し合算します。このようにすれば、メインカードの強みはサブカードによってさらに生かされるでしょう。マイルだけでなくポイントの場合も同様にして組み合わせを考えましょう。
※Pontaポイントとリクルートポイントは相互交換が可能。2015年冬よりポイントが統合され、リクルートカードの利用でPontaポイントがたまる。
最後にサブカードで配慮したいのは国際ブランドです。メインカードにVisaがついているなら、サブカードはMasterCardかJCBにした方がいいでしょう。海外にでてその加盟店がない場合がありますから、こうやっておけば安心です。