日本車史上最も高価なクルマ
2人乗りの国産スーパーカーで、全長×全幅×全高は4505×1895×1220mm。炭素繊維強化プラスチックがふんだんに使われ、車重は1480kmと軽量だ
ほとんど市販車と同じスペックを持つレクサスLFAの最終試作モデルに思う存分試乗した。3750万円という日本車史上最も高い価格を付けた量産車の乗り味は天国なのか、それとも「案外普通じゃん」なのか? ちなみに先月試乗したレース仕様車は「けっこうな天国度」でございました。
前置きは後回しにして試乗と行きましょう。ブレーキ踏みながらスタートボタンをプッシュすると、短いクランキングで4.8リッターV10がチカラ強さを感じさせつつも澄んだ音色で回り出す。ブリッピング(空ぶかし)してみたら、それだけで楽しい。すんばらしいエンジン音だ。
価格は日本車史上最も高価な3750万円。世界に向け限定500台用意され、既に完売。12月より生産され引き渡し、納車となる
Dレンジをセレクトし、まず標準設定のまま一般道を走る感じでテストコースを流す。さすが1480kgという軽い車重に560馬力もあるエンジンを搭載しているため、3000回転も回せばすでに速い! 普通のスポーツモデルの全開走行に近いのだから驚く。これで9000回転まで回したらどうなる?
乗り心地は予想していたよりはるかに質感高い。100万円級のサスペンションを使う競技用のラリー車のようなイメージ。「高価な道具」に共通する「硬さと滑らかさ」のバランスの高さを感じる。少しづつペーアップしていくも、加速感と横Gの強さ、そして減速Gがリニアに上昇するのみ。余裕です。
一旦ピットに戻り、姿勢制御装置『VDIM』と「シフトの速さ」の選択を行う。ゲームと同じく「より楽しみたい」と思うなら、走り出す前に車両の設定を行うべし。今回は姿勢制御装置は車両限界の高さを引き出せる『スポーツ』と、7段階から選べるシフトの速さを、開発チーム推奨の『5』を選ぶ。