ライドフィールは数段上、Eクラスとは別物に
350には最高出力306ps/最大トルク370Nmを発生する3.5リッター直噴V6エンジン、500には最高出力408ps/最大トルク600Nmを発生する5リッター直噴V8を搭載。どちらも7ATが組み合わせられる
V6の350ブルーエフィシェンシーから試乗してみたが、Eクラスをさらにスポーティにかつ上質にしたライドフィールに感心しつつ、V6エンジンと7Gプラスのなぜか眠たいレスポンスに首を傾げてしまった。やおらアクセルを踏み込んでみても、全くやる気のない反応しか帰ってこず、W124時代から知っている人ならともかくも、これじゃ最近のベンツ乗りは納得しないぞ、と思っていたら、なんとそれは従来のCモード(AT)に変わるEモードが、相当に燃費重視のセッティングになっているからだった。エンジン本来のレスポンスを楽しみたいというのなら、迷うことなくSモードを選んだ方がいい。高回転域でもきれいにかつクリーンに回ってくれる。EモードとSモードの差は甚だしく、逆にいえばそれだけEモードで燃費が稼げるということだ。デイリーユースでは多少眠たくても、こちらで我慢するのが新しい乗り方かもしれない。
エアサスペンションの仕上がりは相変わらず良かった。路面を抱え込むように走るという、Eクラスとは別物の乗り味をもたらしている。
V8ツインターボの500(日本名550)にも乗ってみた。こちらは想像どおりのアグレッシブさ、である。だいたい排気音からして、格段にV6よりも格段に勇ましい。車格に見合った大トルクで豪快な加速をみせる。パフォーマンス的には十分過ぎるほどで、これで不満、という人はいないはず。もちろん、そういう少数のエンスーには近い将来、AMGモデルが用意されることだろう。
本国ではディーゼルエンジンを搭載した250CDIと350CDI、ガソリンエンジンの350と500をラインナップ。このうち日本にはガソリンエンジンの2モデルが導入される予定