お願いだからゲームを売らないで!
以前記事でも書いたが、ゲーム専門店の主力商品は中古ソフトである。新作ソフトは大型複合店などとの競争によって値下げを余儀なくされ、非常に利益が薄い状態となっている。そんな中、利幅の高い中古売買はゲーム専門店の生命線とも言える。
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中古ソフトに対抗するため、メーカーは廉価版ソフトの発売に乗り出した。
大きく普及したのは『PlayStation the Best』シリーズ。
過去に発売された人気作を、再パッケージで安価に発売するというこの方法は消費者に広く受け入れられ、中古ソフトに対する抑止力にもなっている。
その後機種が変わっても『PlayStation 2 the Best』、『PlayStation 3 the Best』、『PSP the Best』などが発売され、さらにはゲームメーカー独自の『カプコレ』(カプコン)、『コナミ殿堂セレクション』(コナミ)、『KOEI the Best』(コーエー)、『アルティメットヒッツ』(スクウェア・エニックス)なども好評を博している。
新品が手頃な価格で手に入る、というのは消費者にとって歓迎すべきことだが、中古ソフトを売買する立場ではその限りではない。廉価版としてラインアップされるのは定番作やヒット作が多く、自店で抱える在庫にも影響を与える。
最近では特に新作として発売されてから廉価版化するまでのスピードが早く、ゲーム専門店を泣かせるパターンも目立っている。
しかし発売された廉価版も時間が経てば中古化し、結局は中古ソフトとして並ぶことになる。
また、最近のハードではネット接続が前提になっているためオンラインアップデートやダウンロードコンテンツの付加価値で「売らせない工夫」をしているケースも多い。
『龍の如く』シリーズでは発売後しばらくダウンロードコンテンツが配信されている。『メタルギアソリッド』も同様で、これらのコンテンツは無料で配信されるため、純粋にソフトの長寿命化に一役買っている。
さて、そこまで頑張って中古ソフト対策をしても悲しい結末が待っていることがある。そう。ワゴン行きだ。