肩こり/肩こりの原因・しくみ・肩こりに潜む病気

肩こりかどうかわからない?あなたの「隠れ肩こり度」チェック

【カイロプラクティック理学士が解説】自覚症状がなく、自分が肩こりかどうかわからないという人がいます。慢性的な無自覚肩こりが進行しないよう、簡単にできる肩こりチェックで自分の肩こり深刻度を把握しておきましょう。

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

肩こりかどうかわからない? 対策が遅れる「隠れ肩こり」

肩こりかどうかわからない

首の付け根を圧されて初めて肩こりに気づく人もいます


「肩こりの経験は?」と聞くと、多くの人があると答えます。しかし中には肩の筋肉は凝っているのに肩こり症状を感じたことがなく、対策スタートが遅れてしまう人も。また、肩こりに無自覚な人は、何かをきっかけに「こり」に気づくと、常に肩こりが気になってしまうことも多いようです。「隠れ肩こり」であることを自覚することが大切。

肩こりを感じないという人には、どんな症状を肩こりと読んでいいのかよくわからないという人もいます。肩こりの症状は、主に首スジから肩にかけて重さを感じたり、背中に強張りを感じたり、首の付け根をぐっと圧すと気持ちよかったり、どうもスッキリしない不快な症状を感じたりすることで自覚するケースが多いです。肩こりは感じないけれど頭がズ~ンと重く、部分的に温めた後や入浴後に楽になるという人は、すでに肩こりがあり、そこからの頭痛を感じている可能性があります。
 

肩こりを自覚しにくい人のタイプ

肩こりに気づかない

忙しすぎて自分の体に意識がいかず肩こりに気づかない場合もあります


肩こりを感じない人は、ヘアサロンなどで首の付け根周辺を指圧されたときに「痛い! もしかして肩こりがあるのか!?」「あれ? なんだか筋肉が硬い気がする……」と、何となく肩こりになっていることを怪しみ始めることが多いようです。

その一方で、他人から同様に指圧されたとき、筋肉が凝り固まっていても特に何も感じないという人も。この場合は、何も感じないながらも、少しずつ筋肉をほぐして血流を改善させていくと、「自分の筋肉が硬くこり固まっていた」ということを実感できるケースが多いです。では、肩こりを自覚しにくいタイプには、どのような人がいるのでしょうか?
  •  不調の意識が、首や肩周辺以外にある(例えば、腰やふくらはぎのむくみなど)  
  • 他人からみると「大変そう!」と思うような、日頃の出来事などでも、ストレスだと思わず納得しながら過ごせている
  • 多忙のあまり、自分の身体への意識がいかない
  • 不快な症状があっても「これが肩こりだ」とは思っていない
 

自覚しにくい「隠れ肩こり」度チェック

肩こりになる場合、頭の動きや腕の動きに影響を及ぼす場合が多いため、そこを中心に考えてチェックしていきます。最初は、頭を左右に倒してみます。この時、鏡の前で行うと正しくチェックしやすいです。そして、肩こりと関係ないようで関係のある肩の動き。普段、あまりしない動きなので、ゆっくり動かしてチェックをしましょう。

■頭を横に倒して左右差をチェック
左肩が上がらないように頭を右へ倒します

左肩が上がらないように頭を右へ倒します


1. 顔を正面に向けた状態から、頭を右へ倒してみましょう。

この時、頭の移動につられて、左肩が上がらないように要注意! 思わずが肩が上がってしまうという人は、左の首の筋肉が硬く緊張している可能性がありますが、ここでは頭の動かせる範囲をみますので、肩が挙がらないように頭を動かしてください。肩が上がらないようにするために、鏡を正面から見ながら行うと注意しやすいです。
 
右へ倒した時と比較しながら左へ頭を倒します

右へ倒した時と比較しながら左へ頭を倒します

2. 次に頭を左へ倒してみましょう。

右に倒した時と比べて、動く範囲に違いはありませんか? また、首スジや肩甲骨あたりへのつっぱり感や痛みを感じた場合も、肩こりになっているかもしれない要注意のサインです。





■頭を前後へ動かしてチェック
筋肉の硬さや張りを確認しながら下を向いてみましょう

筋肉の硬さや張りを確認しながら下を向いてみましょう


1. 顔を正面に向けた状態から、頭を下へ向けてみましょう。

この時、首~後頭部にかけて、筋肉が引き伸ばされるような硬さを感じる人も。また、背骨に沿っての背中の筋肉につっぱりを感じる場合があります。肩甲骨周囲や頸部の筋肉だけではなく、背中のコリを生じている可能性がもあります。


 
首に痛みを感じる場合もあるのでゆっくり上を向きましょう

首に痛みを感じる場合もあるのでゆっくり上を向きましょう

2. 顔を天井方向へ向けてみましょう。

頭を後方へ倒しにくかったり、首が痛く感じたりはしませんか?この動きがつらい人は、猫背姿勢によって肩こりが強まりつつあることも。






■頭を左右へ振り向くように動かしチェック
肩の位置を動かさないよう顔を右へ向けましょう

肩の位置を動かさないよう顔を右へ向けましょう


1. 振り向くように顔を右へ向けてみましょう。

この時、一緒に肩が回らないように気を付けます。顔を向けた側の首の違和感があったり、反対側の首スジにつっぱり感があったりと、違和感や痛み、こわばった感覚があれば肩こり要注意。



 
右を向いた時との違いを確認しながら左を向きましょう

右を向いた時との違いを確認しながら左を向きましょう

2 同様に顔を左へ向けてみましょう。

痛みや違和感の他に、振り向くことのできる範囲も確認します。右には向きやすいが、左は向きにくいなど、左右差が出る場合が多く、この状態が進行すると車の運転で困るようになった、という人も。




■肩をぐるぐる回して動きをチェック
片方ずつ行います。腕を後方へ動かしゆっくりと回転させていきます

片方ずつ行います。腕を後方へ動かしゆっくりと回転させていきます

1.まっすぐ立った姿勢で行います。腕・手は、体の横につけた状態からスタート。

まず、右腕を後方へ動かしていき、ぐるりとゆっくり肩を回します。同様に左腕も回してみましょう。








 
スムーズに動かせるかを確認しながらグルリと動かしていきます

スムーズに動かせるかを確認しながらグルリと動かしていきます

2.左右を比較するポイントは、腕を後方へ動かす時に肩周辺や肩甲骨あたりが窮屈な感じがしないか、また、回す時にゴリゴリこすれるような違和感がないか、そして、左右ともスムーズに回せたかどうかです。

背中のこわばりや肩甲骨周りの筋肉が緊張していると、腕をまわしにくく、ゴリゴリ違和感が出る場合があります。関節が鳴るような音がする人もいますが、音だけでは異常と判断せず、別の要素も含めての肩こり予想になります。



頭を動かし、動かせる範囲に制限があったり、腕を動かし肩や肩甲骨周辺の違和感や硬さなどを感じた場合は、肩こりを生じている可能性が高いです。肩こりの自覚症状がなくても、適度に体操をしたりリラックスをする時間を設けるなど、肩こり悪化予防を始めるきっかけになればと思います。

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