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お薬の基礎知識part11 効果的なうがいの方法(2ページ目)

風邪の季節。風邪の予防にうがいをしていますか?うがいをすれば、風邪の発生を4割抑えられるというデータもあります。そこで今回は「うがい」の方法をご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

うがい薬の種類

うがい薬の種類には、のどや口の中の菌を殺す「殺菌・消毒用」と、のどの炎症や痛みを和らげる「消炎・鎮痛用」に大きく分けられます。

■「殺菌・消毒用」うがい薬
のどの殺菌をして風邪の予防のために使います。また、口の中の殺菌を目的に、歯の治療の後の細菌感染を防いだり、口内炎などに使われることもあります。最近では、口臭予防として使う場合もあるようです。

主な製品名としては、

・イソジンうがい薬(成分:ポビドンヨード)
・ジキニンうがい薬(成分:ポビドンヨード)
・ポピドンうがい薬(成分:ポビドンヨード)
・コルゲンコーワうがい薬1・2・3
・ルルうがい薬
・パブロンうがい薬

などがあります。

■「消炎・鎮痛用」うがい薬
のどのはれや痛みを感じるときに使います。痛みを抑える成分や傷が早く治る成分が入っていますので、口やのどの炎症を早く治す効果もあります。「アズレン」という植物から抽出された成分が炎症を抑えてくれます。

主な製品としては

・パブロンうがい薬AZ
・クリーンピットAZ
・アルペンうがい
・アズレアイ うがい液

などがあります。

うがい薬を使うときの注意点

うがい薬も薬。主な注意点をご紹介します。

・ポビドンヨードが入っているうがい薬は、甲状腺の病気の方やヨードにアレルギーのある方は、使用を避けてください。

・うがい薬を薄めずに使うことは避けてください。また、うがい以外の目的で使うのはやめましょう。うがい薬を消毒液のように傷などに塗る方がいますが、絶対にやめてください。非常に高い濃度の成分が体に入ることで、アレルギー反応やショック症状が起こることがあります。

・うがい薬を入れて薄めた溶液は、作ってすぐに使いましょう。時間が経つと効果が薄れてしまいます。

・薄めたうがい用の溶液を飲み込んでしまった場合は、特に心配はありません。しかし、幼児がポビドンヨードが入っているうがい薬の原液を飲み込んでしまった場合は、応急処置をするか、すぐに病院に連れて行きましょう。応急処置は、片栗粉や小麦粉を水に溶かしたもの、牛乳(120~230mL、幼児の場合は体重あたり15mL以下)、または卵を飲ませるなどの対応をしましょう。ヨード(ヨウ素)の体への害を減らすことができます。あくまでも応急処置ですので、吐き気などがみられたりアレルギー反応が起こることもあります。必ず病院で診てもらいましょう。


空気が乾燥するこの季節。うがいには、のどを潤して菌の付着を予防する効果もあります。うがいができないときには、水を飲むなど、のどの乾燥を防いでみてください!うがいと手洗い。風邪を予防してこの時期を元気に乗り切りましょう!

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
【参考資料】
日経ドラッグインフォメーション
OTCハンドブック2004-5,堀美智子監修,株式会社学術情報流通センター

【関連記事】
教えてドクター!Q&A vol.2 風邪の基礎知識と対処法

【参考リンク先】
耳鼻科50音辞典
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