店内の風景

若いファミリーに人気の町、二子玉川。土日ともなると駅前や高島屋の周りは人だかりでいっぱいです。 ちょっとうんざりするくらいの混雑。そんな人ごみを潜り抜けて、高島屋の裏手へ回る小さな細い道に入ると、 表の喧騒がウソのように、静かでゆったりとした空気が流れていました。 すぐ先は地元の商店街。犬の散歩をするおばあちゃんや学校帰りの小学生、ベビーカーを引くお母さん。 いまどきのカフェや美容院と一緒に、昔ながらのラーメン屋があったり。小さなお店がひしめく日常的な 景色の中にひっそりと、うつわや生活雑貨を売るお店がオープンしました。

扉 看板
黒板 入り口
上左:番地の数字は陶製。陶芸家・井山三希子さんに焼いてもらった。
上右:古いガラスの看板も手作り。
下左:入り口の黒板にはRARI YOSHIOさんの描いてくれたイラストが。


お店の名前はKOHORO(こほろ)といいます。平安時代の言葉で、馬の鞍を箱にしまうときに鳴る擬音語のこと。 「ことん」とか「かたん」とか、ものがぶつかって鳴る音をいったのだとか。 ほっとするような、耳障りの良い言葉の響きが気に入り、ちいさなものたちがことことと、 ささやかに音を立てて待っている様子を思い浮かべて名づけたそうです。

店内の風景
コンクリートの床に木の壁。古い戸棚にうつわが並ぶ。


店長・恵藤文さんはもともとインテリアショップで働いていました。 当時からプロデューサーとして、イベント企画を立てたり、作家とのコラボレーションを行ったりと、 多方面で活躍していたスタッフのひとりです。お店のオープンにあたっては、沖縄、大分、福井、秋田などなど、日本全国を飛び回りました。 作家さんや職人さんと直接会って話をして、実際に作るところを見せてもらい、自分がいいと思ったものだけを 集めてきました。

すり鉢 とっくりとぐいのみ
うつわいろいろ おわん

上左:九州、小鹿田焼のすり鉢は、料理研究家・辰巳芳子さんとのコラボ作品。
上右:沖縄県立芸術大学学長でもあった大嶺実清さんの酒呑み道具。
下左:左は小鹿田焼の片口、真ん中は山岸厚夫さんの漆器。右の市川
孝さんのつぼは、ふたの裏に引っ掛けが付いていて、縁に掛けられる。
下右:丸みのある白い器は井山三希子さん。もうひとつは坂本工さんの小鹿田焼。


店内はモノトーンを基調とした、シンプルなつくり。一見あっさりとモダンのようでいて、 土間のような懐かしさを感じさせる雰囲気があります。大きく開放的な白い扉や壁は 自分たちでペンキを塗り、手作りの柔らかさも漂っています。気さくで明るい恵藤さんの 人柄が加わり、ギャラリーのような清々しさと、 友人の家のようなくつろぎ感を併せ持つ、気持ちの良い空間でした。

フェルトコースター 数字プレート
バッグ 木のツール

上左:フェルト作家・みよしまさこさんの手作りコースター。独特の色合い。
上右:陶芸家・井山三希子さんのナンバープレート。白と黒あり。
下左:村上雄一郎さんの革バッグ。くったりと柔らかな手触り。
下右:様々な木のツール。ほうきやバケツなど日用品も揃っている。



お店にある商品は、恵藤さんのセンスが加わったオリジナルも多いようです。 たとえば、写真にある革のバッグはデザイナーである村上さんと一緒に、革の選定からふたりで 相談して作り上げました。今後もどんどん作家さんや職人さんとコラボレーションして、 恵藤さんらしい、お店のオリジナル作品を増やして行きたいとのこと。 また、個展やイベントなど楽しい催しも企画されているようで、 訪れるたびに小さな発見がありそうです。多摩川でのお散歩帰りや デパートの人ごみに疲れたとき、そっと訪ねたいお店です。

かごやおひつ

大量生産ではない、職人の手作りの工芸品。





KOHORO(コホロ)
東京都世田谷区玉川3-12-11 1F
TEL 03-5717-9401
OPEN 11:00~19:00 月曜休
http://www.kohoro.jp/

KOHOROはリネン専門店「リネンバード」のまん前です。お散歩コースに↓
http://allabout.co.jp/living/zakka/closeup/CU20030807A/index.htm

■関連記事
陶芸家の工房へ・伊藤 環の器
イイホシユミコさん 情景の浮かぶうつわ
カレーが食べたくなるうつわ
花も実も、朽ちる姿も美しい花屋さん
麻は夏だけではない ずっと使える上質リネンの店


【編集部おすすめの購入サイト】

楽天市場で人気の雑貨を見る

Amazonで人気の雑貨を見る

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。