雑貨/ハンドクラフト・工芸

木片のアート、「ガラクトーイ」の世界

「ガラクトーイ」とは、無限に遊べるおもちゃであり、いつまでも眺めたくなるアートであり、素朴な木の温もりが愛おしいクラフトなのです。「八百コーヒー店」で展示中!(2008年12月28日まで)

江澤 香織

執筆者:江澤 香織

雑貨ガイド

ワケもなくその魅力にぐいぐい惹き込まれて行ってしまうこと、ありますよね。 「ガラクトーイ」はまさにそんな存在でした。 ガラクタから生まれたおもちゃだからガラクトーイ。 単純のようでいて、なかなか一筋縄ではいきません。 見れば見るほど、触れば触るほど、無限の可能性に満ちた、 遊びの玉手箱!いつの間にか夢中になってしまう、 不思議なアート&クラフトなのです。


木の破片から生まれた「ガラクトーイ」

とある展示会場での一場面。ざわめいています。
ガラクトーイはいらなくなった木の破片から生まれた作品です。 それは異国の少数民族のような、未発見の動物のような、得体の知れない宇宙人のような、 とにかくヘンテコでお茶目でシュールなものたちが、わらわらわらーっと無数に不規則に、大騒ぎで集合しているのです。小さいものはつめの先くらい、大きいものは子供が 乗っても大丈夫なくらい、途方に暮れるほど驚異的な数です。 ひとつひとつ、みんな姿かたちは違っていて、 同じものは全くありません。イジワルだったり、オトボケだったり、物静かだったり。 顔の表情も様々で、一度見始めたら、もう止めることができません。 写真は以前行われた野外の展示会場にて。子供も大人も関係なく足が止まり、 ひっきりなしに手に取っては、興味津々で眺めていました。

展示の様子
ゆるい表情に脱力。子供も夢中です。


作者は福岡在住の森貴義さん。 森さんの実家は工務店で、いつもたくさんの木材がありました。 大工仕事の空き時間に、余った木の破片でなんとなく作っていたのが ガラクトーイです。元々絵描きでもあった森さん。 自身の作品展のときにこれらを片隅に飾ったり、最初はただ自分の趣味として、 自宅に並べて楽しんでいるだけでした。 そんなことが4年ほど続いたあるとき、とある ギャラリーから「なんでもアリの公募展」に声をかけてもらい、 軽い気持ちで参加したことをきっかけに、 ジワジワといろいろな人の目に止まるようになったそうです。


「コーヒーとガラクトーイ」展を開催

こんなにたくさんいたら、素通りできません。
現在、東京・千石にあるカフェ「八百コーヒー店 」にて展示が開催中(12月28日まで)。 このお店は、地下鉄の駅(A1出口)から上がってすぐの場所である上に、 前面ガラス張りのため、外から丸見え状態。 どどーっと無数に並ぶガラクトーイの強烈なインパクトに、 道行く人が思わず振り返ったり、しばらくガラスに張り付いて凝視していたり。 早くも人気を集めています。

ガラス越しに見える作品
ガラス越しに続々と覗いています。

次ページでは、おもしろ作品にクローズアップ。極秘(?)のスケッチブックも公開!
ガラクトーイ
展示の様子
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