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神楽坂。江戸の粋と新しい便利さで人気の街

黒板塀の残る粋な雰囲気はそのままに、地下鉄大江戸線利用で足回りの便利さがアップした神楽坂。街起こしイベントで活気を取り戻したこの街の新しい住みやすさを覗いてみましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

神楽坂といえば、風情ある路地に軒を連ねる飲食店をイメージする人が多いのでは。都心にありながら、粋な花街の面影を残す、神楽坂の住み心地を見ていきましょう。

【神楽坂の位置、周辺の様子は?】

神楽坂周辺地図
山手線のほぼ中心、交通の要所に位置するのが神楽坂



地下鉄2線に中央線、首都高インターもすぐ近く

神楽坂街イメージ
東西線神楽坂駅から飯田橋駅をつなぐメインストリート、神楽坂通り
1年前に神楽坂に引っ越したHさんの住み替え理由はずばり、便利さを求めて。「東西線、大江戸線、中央線と3線使えるので、新宿、東京、大手町、六本木、どこに行くにもどれかが使えます」。さらに、首都高5号池袋線の飯田橋インターも近いので、車利用にも便利な場所です。

ただし、地名の通り、坂の多い街。メインストリートの神楽坂通りは飯田橋から東西線神楽坂駅までずっと登り坂。さらに、横道に入っても随所に坂があり、その数20以上。しかも場所によっては石畳。ハイヒールやベビーカーにはあまり楽しくない場所かもしれません。Hさんもここに引っ越してきて自転車を処分したそうです。

もうひとつ、都心ならではの便利さといえるのが、総合病院の多さ。東京厚生年金病院や東京警察病院、日本歯科大学付属病院など、枚挙に暇がないほど。いざというときにも安心な場所です。


老舗からニューウェイブまで揃うグルメタウン

飲食店が並ぶ本多横丁。来日したアーティストの訪問も多い
江戸時代には武家屋敷が並んでいたこのあたりが花街として栄えたのは大正時代。置屋、料亭、髪結い屋に履物屋などが軒を連ねていたのだとか。今でも路地には本多横丁、芸者新道など、往時を偲ばせる名まえが残り、老舗の飲食店が少なくありません。メインストリートだけでなく、路地や横丁に知る人ぞ知る店がひっそりたたずんでいるのも、この街ならでは。住民になれば、こうした店の探索を楽しめると思うと、グルメにはたまらない街かもしれません。

しかも、この街の飲食店は老舗だけではありません。この街には日本には数少ないモロッコレストランやブルターニュのクレープの店など、新しいテイストの飲食店、クラブなども点在。食の楽しみを倍加させてくれます。

個人商店からスーパーまで。競争があるせいか、物価も安い
飲食店だけでなく、神楽坂通りにはスーパーなどの商店も多く、中には珍しいチーズやオリーブオイルなど、こだわりの食材を揃えた店も。少量から量り売りしてくれる手作りの惣菜店などもあります。

各種イベントで活気ある街作り

神楽坂通りの中心にあるのが善国寺。本堂に毘沙門天が祭られている
神楽坂通りの真ん中にある善国寺の毘沙門天はこの街のシンボル的存在。毎月5日、15日、25日には縁日の夜店が出るほか、7月には神楽坂まつりの一環としてほうずき市なども。それ以外にも、神楽坂の商店街は街作りのためのイベントに熱心で、9月~10月にかけては街中の各所で野点やコンサート、落語会、物産展などが開かれます。それ以外でも日祝日は神楽坂通りは歩行者専用で、ワゴンセールが行われていることもしばしば。休日ともなると、地元の人たちはもちろん、カメラを下げた観光客も押し寄せ、街全体が賑やかな雰囲気に包まれます。住んでいて楽しいのはもちろん、この活気は将来性を予見させてくれるものともいえます。


それでは、気になるこの街の住宅事情を次のページで見ていきましょう。
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