新宿、渋谷の人気2大ターミナルと直結、深夜帰宅も可能
井の頭通り、五日市通り、吉祥寺大通り、吉祥寺通り(公園通り)に囲まれたエリアが商業地帯 |
渋谷行き急行は停車駅の改札や階段の関係で渋谷寄り(先頭寄り)が混雑する |
中央線快速は終電も遅く、東京発が0時35分、吉祥寺着が1時18分。ちなみに、京王井の頭線の終電は0時33分渋谷発、1時01分吉祥寺着です。また、もっと遅くの帰宅なら、渋谷を1時15分に出る京王バスの深夜急行バス(1550円)があり、こちらを利用すれば2時10分に吉祥寺に帰りつけます。仕事や遊びで帰宅が遅い人にも安心な街というわけです。
駅周辺に駐車場が少ないため、商店会などではバスなどの公共交通利用を勧めている |
ただし、朝のラッシュ時や雨の日、休日の昼間などは渋滞がひどく、のろのろ運転も多いとか。平坦な土地だし、では自転車でと考えても、駅周辺には駐輪場が少なく、かつ武蔵野市では放置自転車の取り締まりはかなり厳しいとのこと。同様に駐車場も少ないので、余裕をもった暮らしを心がけるしかないようです。
デパートに商店街、闇市風の市場までなんでも揃う賑やかさ
吉祥寺はココだけでほぼ何でも揃う街。例えば、買い物。中央口・北口側には正面にアーケードの続くサンロード商店街があり、入口近くには吉祥寺の観光案内を行う吉祥寺まち案内所が。サンロード商店街からは中央線と並行にダイヤ街が続いており、その手前には闇市風情を残すと有名なハーモニカ横丁があります。ただし、最近は若い人向けのしゃれた立飲み、バルが増えており、路地の秘密めいた雰囲気は残されているものの、暗い感じはなくなってきています。さらに大型店では東急百貨店、パルコ、ロフトにユニクロ、ヨドバシカメラ、西友、コピスなど。規模も種類も様々な店がひしめいています。また、本館、東館と細長く続く、駅ビルアトレ吉祥寺も生鮮食料品から始まり、ありとあらゆる店が入っており、生活に必要なほぼすべてが揃うといっても過言ではありません。
さらに南口側では2014年4月に旧ターミナルエコービルが工事を終え、Kirarinaとして改装オープン。同年2月には2011年から行われていた駅の南北自由通路も竣工しています。こちら側には丸井、ドン・キホーテ、ライフ、ヤマダ電機などがあり、また、丸井の裏手には小規模でそおにしかない商品を扱う店も点在しています。
地元資本、地元で愛されるスーパー三浦屋。現在はコピス地下にある。オリジナル商品も各種 |
基本的には井の頭通り、吉祥寺大通り、五日市街道、吉祥寺通り(公園通り)の4つの大きな通りに挟まれたエリアが中心ですが、最近では前出の東急裏を始め、ショップは周辺住宅街にも増殖中。お散歩がてら、新しい店ウォッチングも吉祥寺に住む楽しみです。
深夜も便利な外食天国
外食では井の頭公園近くの老舗、焼き鳥のいせやに始まり、スペイン料理の草分け的レストランや味噌料理の専門店、サイズの大きさで有名なお好み焼き、行列のできるラーメン店や焼肉店に朝まで営業の居酒屋……。本当に何でもあり、しかも深夜営業も多いので、シングルや働いているカップルには便利です。行列のできる店が多いのも吉祥寺ならでは。しかも、他の地域では一時話題になって、ブームが去るとそれでおしまいという行列が多いのですが、この街の行列は息が長いのが特徴。和菓子の「小ざさ」では1日150本限定のようかんを求めて朝3時から行列ができるそうですが、実はこの行列、私が高校生の頃からすでに有名でした。そのご近所の「肉のサトウ」のメンチカツ行列は比較的新顔ですが、それでももう何年も行列を作り続けています。長く愛される店が多いということなんでしょうね。
吉祥寺の顔、井の頭公園は地元のオアシス
休日の井の頭公園には手品師、漫画の読み聞かせからミュージシャンまで、いろいろなパフォーマーが集合 |
井の頭公園は2017年に100周年を迎えるため、2014年に池の水を抜いて天日干しをする、かいぼりという作業が行われ、話題となりました。これは生態系の回復と水質改善を主目的としたもので、かいぼり後は水がきれいになったという評判です。また、三鷹の森ジブリ美術館の隣では西園の整備が行われています。ここは元々日産厚生園という、企業のスポーツ施設などがあった場所ですが、施設が廃止されたため、それを都で整備するという計画。東京都のホームページによればスポーツ施設などが増設される予定です。
公園以外では音楽の街としても知られる吉祥寺はライブハウスも多く、1974年オープンの「曼荼羅」を始め、有名アーティストを輩出してきた店も。ゴールデンウィークに開かれる「吉祥寺音楽蔡」では街のあちこちにステージが組まれ、無料でジャズを中心としたライブを楽しめますし、秋には薪能なども。2005年6月には公共ホールとしてはめずらしい、演劇とダンス専門の武蔵野市立吉祥寺シアターがオープン。文化が身近にある街でもあるわけです。