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バス便物件の「住みやすさ」、ホントのところ

便利さが売りのマンションでも、中には最寄り駅から現地までが遠く、バス便利用の物件が少なからずあります。交通の利便性では劣るものの、価格や環境など、◎な点もあるバス便物件のホントのところは?

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

絶対購入したくないマンションの条件、
第1位は「駅から徒歩15分以上もしくはバス便」?


マンション購入希望者が集まる会員制サイト「住まいサーフィン」が2008年4月に会員に対して行った調査「マンション購入に対する意識調査」によると、絶対に買いたくないマンションの条件第1位は駅から徒歩15分以上もしくはバス便だったそうです。

一戸建てとマンション
一戸建て、マンションにはそれぞれにメリット、デメリットがある
一般にマンションが一戸建てに比べて優れている点としては利便性、防犯性、そして気密性(暖かいという意味です)などが挙げられますが、その利便性に欠けるとなると、評価されにくいのは当然です。が、世の中の全てのものには良い面と悪い面があるはず。足回りの利便性では劣っているとしても他にメリットがあれば、バス便物件という選択もありえるはずです。

子ども部屋
多少遠い場所を選ぶことで広い住戸、設備の整った物件が買えることもある
また、上記のアンケートの絶対買いたくないマンションの条件には、生活環境が悪い、狭い、利便性が劣るなどが挙げられていますが、バス便でもその他の条件が十分に満たされていれば良いという選択もあるはず。ここではいろいろな視点から、冷静にバス便物件のプラスとマイナスを並べてみることにします。

開発の状況によって
バス便の意味には違いが


ところで、バス便物件と一口に言っても、実際の物件は様々です。大まかに分類してみると、すでに開発がされているエリアか、新しく開発されたエリアかの2つに分けられ、それぞれはさらに以下のように2つに分けられます。

●すでに開発されているエリア
・駅前に商業地域があり、住宅は離れた地域にならざるをえない
・駅、沿線間が広く、バス便を使わざるをえない

●新しく開発されたエリア
・エリア全体が開発されている 
・個別の物件だけが開発されている

川崎駅周辺
バス便物件も多い川崎。駅のないところにも商店街が広がっているので、駅から離れていても生活は便利
すでに開発されており、駅前に商業施設がある例として挙げられるのは吉祥寺や町田、川崎など。こうした街では駅前で再開発が行われるか、あるいはよほどの高額物件でない限り、新規にマンションが供給されるのは駅から徒歩15分以上。バス便も当然ということになります。

世田谷区内のバス通り
世田谷区内には駅から遠いのにブランド力のある地域も存在する
次に駅、沿線間が広く、バスを利用せざるを得ない例としては世田谷区、武蔵野市、三鷹市などが分かりやすいところ。地下鉄開通以前の麻布十番や白金など、都心にもこうしたエリアは少なくありません。

さいたま新都心
街全体が新しく作られているさいたま新都心
新しくエリア全体が開発されている例としてはさいたま新都心や王子神谷にあるハートランド新田エリアなどが分かりやすいところ。住宅だけでなく、道路、スーパーや公共施設なども同時に整備されています。

そして最後は個別に物件だけが開発される例。こうした物件は埼玉、神奈川、千葉などの郊外部でよく供給されており、大規模であることが多いようです。そのため、共用施設が充実している上に、専用バスの運行などが予定されている場合もあります。

のページでは便利さと価格という視点で見てみましょう。
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