海との位置関係が
住宅価格、家賃にも影響
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今回取り上げたエリアは平坦なためか、自転車に乗って移動するサーファーの姿もよくみかけた |
さて、続いて気になる住宅事情ですが、茅ヶ崎では他の街と違い、駅からの近さ、築年、広さと並んで、いや、場合によってはそれ以上の意味を持つのが海との位置関係。ご存知のように海に近いと塩害があったり、湿度が高かったりというデメリットもありますが、それでもわざわざこの街に住みたいという人の多くは海を求めているため、海との位置関係が大きなポイントになるのです。
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駅北口側にはかなり規模の大きいマンションも点在している |
そのため、東海道線の北側は同じような広さ、駅からの距離であれば南側よりも安いのが一般的。もうひとつ、北側では意外に準工業地域、工業地域という用途地域が多く、大規模な物件も建てられるものの、住環境は住居専用地域に比べると劣るという事実もあります。ちなみに茅ヶ崎市の第一種低層住居専用地域は市域の1.6%しかなく、逆に準工業、工業地域は7.3%。実は北側を中心に工場も多い街なのです(平成15年1月7日 神奈川県告示第9号による)。
2010年以降、
大規模新築マンションの予定が
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2010年以降マンションの供給が予定されているのは市の総合体育館の裏手あたり(写真右中央の建物) |
さて、その視点で見てみると、2010年以降茅ヶ崎では珍しく大規模マンションの建設が予定されていますが、これらはいずれも駅の北側、工業、準工業地域に立地。茅ヶ崎だけでなく、湘南エリア全体で見ても有数の規模の物件になる予定です。駅からは平坦な土地を10分ちょっと、大規模商業施設にも近い場所ですから、今後、湘南でマンションをという方なら動向を今から気にしておいても良いかもしれません。ただし、金額はいずれも未定です。
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駅南側の住宅街では規模の小さな、中低層の集合住宅が中心 |
大規模マンションの建つ北側に対し、南側は住居専用の地域が多いこともあり、大きくても100戸台までといったところ。数十戸規模の低層マンションもあり、価格もそれなり。数千万円台も出ています。ただ、同じ南側でも海からはやや遠め、あるいは駅からかなり離れている場合には70m
2台で3000万円~といったところです。
築年数の古いマンション、
一戸建ても多数
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海岸沿いに建つマンションの中には築40年以上という物件も |
次に中古マンション。特徴的なのは20年、30年、中には40年といった古い物件が多いということ。古くから開発されてきた街で、近年はあまり供給がなかったため、築数年以内の築浅の物件は希少なのです。そのため、金額的には、2000万円を切る3LDKから5000万円近いものまでと幅があり、地域的にもばらけているため、ひとつひとつ細かくチェックしていく、地道な探し方をする必要があるでしょう。
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建築中の一戸建て。通りから少し入ると、こんな細い路地も少なくない |
新築一戸建ては土地面積100m
2で4000万円~がひとつの目安ですが、これも場所、広さによって大きく異なり、探すつもりになれば億オーバー、10億オーバーの邸宅も。中古も同様で予算がある人はある人なりに、ない人ならない人なりの探し方ができます。一戸建てでもマンション同様築30年前後の古い物件がありますから、2000万円台の一戸建てもあるにはあるのです。
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土地分譲中の現地。建築条件付きの分譲も少なくないので、選ぶときには注意が必要 |
また、建売住宅だけでなく、土地の供給も少なくない地域ですから、予算があれば、自分の好きな家を建てるという楽しみもあります。ただし、海に近い土地では200m
2で6000万円以上、庭付き一戸建てらしさを楽しむなら土地だけでもとりあえず1億円近いお金が必要です。
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単身者向きと思しきアパートではウェットスーツやサーフィンボードを見かけることが多かった |
賃貸はワンルームマンションが7万円前後、同アパートで5万円前後から。2DK、3DKはマンションでそれぞれ9万円前後、10万円前後といったところ。3DK以上になると一戸建ても目につきます。
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同じ神奈川県内でも横浜、鎌倉に比べ、南の島風のカジュアルさが魅力の茅ヶ崎。自然と太陽に親しむ暮らしが実現できる場所といえる |
同じ神奈川県内でも横浜や鎌倉とは一味違う明るさ、カジュアルさが特徴の茅ヶ崎。海が好きな人はもちろん、オフタイムを充実させたい人にはお勧めの場所ではないでしょうか。