壁に収納して家を広く使う
日本の住まいの原型は、柱と柱の間を障子や襖といった「戸」で仕切るスタイルでした。今ではそこが窓や壁になり、インテリアづくりに深く関わっています。海外のインテリア本を眺めていると、壁にフォトフレームや絵を飾っている住まいをよく見かけます。ところが日本の住まいでは、壁を背にして家具を置いているか、素っ気ない壁のまま残してしまいがち。歴史や文化の違いがあるとはいえ、洗練されたインテリアにとって、壁使いは大切なポイントです。長押タイプ、箱型、棚などがある。お洒落な化粧コーナーも作れる
空間を仕切る収納パーテションとして使う
無印良品は、日本の住まいのモジュール(基準寸法)に合った収納商品づくりを得意としています。なかでもスタッキングシェルフは、2009年度グッドデザイン賞を受賞した自信作。部屋のサイズに応じて、縦にも横にも広がられる、オープンタイプの収納です。しかも、背板がないので部屋の間仕切りにも活用できます。シンプルな構成なら女性でも組み立てOK
奥行きを使い分ける
収納をプランするときには、収納するモノがどんなサイズなのかが重要なポイントになります。幅・奥行き・高さのスリーサイズのなかでも、特に奥行きには要注意。本、食器、靴は、1列に並べることを想定して奥行きを決めるのが鉄則です。ことに本の場合は奥行き30センチの収納が普及しているため、前後2列に並べたり、1列で半端なスペースが残ってしまったり。靴や服の収納に比べると、本の収納対策は遅れていました。そんななかで開発されたのが、奥行き21センチの棚。単行本や学術書を並べるのに適したサイズです。しかも薄型なので、広めの廊下や玄関ホール、階段ホールに収納をプラスすることができます。
左が木製収納:ダボの位置をずらすことでディスプレイラックになる。右がスタッキングキャビネット:組み替え、買い足しOK