子育てマンション/子育てマンションの特徴・選び方

子育てと家、欧米人と日本人の違い【2】(2ページ目)

学生時代にアメリカにホームステイした際に触れたアメリカの子育てや、現在の住まいの近隣に住む欧米人の子育てをみるにつけ、感じる育児観の違い。今回は引き続きそのポイントを探ってみたいと思います。

千葉 由里

執筆者:千葉 由里

マンションの買い替え・売却ガイド


欧米では愛情=お世話ではなく、一人立ちさせるのが子育て

子ども、独立、欧米

親は子供を独立した存在として扱い、見守る

大学生の時に、しばらく一般のアメリカ人家庭にホームステイしていた経験があります。その家庭にいたのは、母親とその両親と12歳を筆頭に、11歳、7歳の三姉妹でした。

その家庭にホームステイしてみて驚いたのは、週に数回、夕食は三姉妹だけですべてつくるということ。もちろんアメリカの家庭なので、ピザを焼く、冷凍の野菜をドレッシングで和えてサラダをつくる、などのごく簡単な食事でしたが、すべてを子どもだけに任せていることに正直驚きました。

もちろん学校に持参するお弁当も自分で作ります。食糧保存用のジップロックに、野菜やハムをたっぷりサンドしたサンドイッチを詰め込み、別のジップロックには厚焼きクッキーを詰め、バナナやオレンジなどの果物を紙袋に詰め込み、学校に持っていってました。
ちなみに朝ごはんはシリアルに牛乳をかけフルーツをほおばり、とこれらもすべて自分で用意していました。

準備から後片付けを含め、母親や祖母がこれを手伝うのを見たことは一度もありません。とにかく徹底して子どもに任せているのです。

日本ならどうでしょうか?

日本の子育て

日本では一般的に世話をし、手をかけてあげるのが「愛情」

日本の家庭では、小学生の子どもなら、朝食を用意し、服を着せてあげ、ハンカチ・ちり紙にいたるまで用意し、お弁当を持たせてから学校に向かわせるのではないでしょうか?

これをアメリカで見たとき、親は子どもがひとりで生きていけるように独立した個の存在として扱うことが徹底されているということをつよく感じました。愛情=お世話という考え方ではないのです。

ベビーシッターを雇うなどして適度に子どもと距離をおき、そのかわり一緒にいるときはめいっぱい愛情を注ぎます。
愛情=お世話することと考えがちな日本で同じことをすればネグレクト(育児放棄)と言われてしまうかもしれません。でも、親の役割としては、こういう考え方もありうる、と個人的には思いました。

いい年になっても親元を離れられない、「パラサイト・シングル」が日本で増えているのは、こういう考え方の違いによる子育ての相違が引き起こしているといえるかもしれません。

さて、あなたは欧米流でしょうか?日本流でしょうか?
いずれにせよ、日本ならではのいい部分を大事にしつつ、家選びにも配慮し、欧米流を取り入れてカシコク子育てしたいものですね。
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