建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

遊び心に溢れたアパート改装[アルゴ エゴタ](2ページ目)

街のどこにでもあるような築40年を経た3階建てのアパート。その全面改装です。鉄骨の構造を現しにしたり、建材の表情を活かした内壁の仕上げなど様々な工夫を施すことで、ローコストながら住む楽しみに溢れたシンプルな部屋へと生まれ変わりました。さらに3階のワンルームには、想像もつかない空間が待っていました。

執筆者:川畑 博哉

ワンルームの中にもう一部屋


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3階
上/玄関からの眺め。梯子は屋上のペントハウスに通じている。写真:谷尻誠 中上/テラス側からの眺め。中中/折れ屋根の小屋は東南の角に置かれている。内部の広さは約4畳。中下/小屋の内部。天井にも正方形の穴が開けられている。下/片持ちで壁から張り出したキッチンカウンター。低い収納家具の隣が玄関。


3階の玄関ドアを開けるなり、目の前に広いワンルームが現れます。天井はデッキプレート。黒くペイントされた鉄骨の梁と鉄筋の筋交いが現しになり、壁は木毛セメント板(木材をリボン状に削りセメントと混ぜて圧縮成型した木質系セメント板)、床はラワン合板敷きという、建材のそのものの表情を活かした「素の仕上げ」になっています。キッチンカウンターの隣には、何やら小屋のようなものが置かれています。三角屋根には正方形の穴が開いていて、立ち上がれば頭が出ます。ここは寝室や子供部屋やホビールーム、またはキッチンから穴を抜けて出入りするダイニングなど、いろんな使い方を喚起させてくれる入れ子空間です。

◆建築データと建築家プロフィール


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